イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第520回
鳥インフルエンザ

中国では今年に入り
再度鳥インフルエンザのことが取り沙汰されてきています。
3月に入り北朝鮮でニワトリが鳥インフルエンザにかかり
数十万羽が死んだらしいという報道が流れ
中国では警戒をし感染拡大を阻止できたといっています。
ベトナムのホーチミン市では
今年に入り鳥インフルエンザ・ウイルスを根絶するために
アヒルなど全ての家きん類の処分を行いました。
その後中国では今度渡り鳥でハイイロガンという鳥が
H5N1型という鳥インフルエンザウイルスに
感染していたことを発表しました。
中国は周辺地域の家きん類300万羽に対し
ワクチン接種を行い感染拡大は出ていないと発表しました。
現在は大きな報道にはなっていません。
また、ここから沈静化したなら
株式市場にたいしても大きな影響はでないでしょう。
ですが鳥インフルエンザが広がった時に
影響を受ける企業も出てきます。

上海B株企業に現在*ST銘柄の
上海大江 (シャンハイダジャン コード:900919)
という企業が上場していますが、
主力事業は養鶏や飼料生産、
鶏肉の加工処理または販売を手がけている企業です。
事業では2001年から2年間赤字で
2003年は黒字化したものの、
2004年には最初の鳥インフルエンザ発生で
日本などが中国産鶏肉の輸入を禁止した事で
業績は大きく落ち込み赤字経営となっています。
現在は資産売却と事業規模の縮小を行い
生き残りをかけている最中です。
もしここで中国国内で
再度鳥インフルエンザが猛威を振るったとしたなら、
同社は2003年5月に*ST銘柄に指定されていますので
このままでの上場は許されず上場廃止になる可能性がでてきます。

*ST銘柄とは
2年連続赤字か上場廃止が高い銘柄のことをいいます。
上海大江は2002年の1株あたり純資産が額面割れとなったことで
2003年5月から*ST銘柄に指定されています。

もし鳥インフルエンザが流行ったなら
このような企業が一番大きな影響を受けます。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


←前回記事へ

2005年6月3日(金)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ