イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第537回
中国国際コンテナへのうわさ

深センB株市場に上場している
中国国際コンテナ(コード:200039)は
コンテナ製造で輸出の比率が高い企業です。

中国政府が実際に「元を切り上げた」時には
輸出がほとんどの業者にとっては
純益減少につながっていきますので
同社の株価も最近値下がりしていました。
6月20日以降、
中国国際コンテナに対してよくないうわさが飛び交い
株価でも下げました。
そのうわさを受けて、
6月21日には
中国国際コンテナの株価は5.50%安と大きく下がりました。

「うわさ」とは、
『同社の大株主が全面買収を計画して上場廃止になる可能性がある』
また、
『「非流通株問題の改革案に対し流通株を保有している
株主には補償がでない、そのためにファンド系等が売却している』
などの憶測が飛び交い株価は下がりました。
この報道を受けて中国国際コンテナは
23日にこのような報道に関してはまったくそのような計画がない
と全面否定し、上場廃止の可能性もないと言っています。
また、非流通株問題に対しては
関連政策を見ている段階にしか今は過ぎない、と言っています。
この報道で中国国際コンテナの株価は
23日に7.194%高の7.450香港ドルと急反発して引けました。
今回のようなうわさが出て株価が乱高下したのは
同社だけではありません。

6月16日に中国人寿保険に対してうわさが飛び交いました。
アメリカの投資家「ウォーレン・バフェット」氏が
同社株に対して海外証券会社を通じて
ADRを1000万枚買ったというようなことが発表されました。
ですが、早速次の日の17日には
ウォーレン・バフェット氏自身が
「中国人寿保険株への持ち株比率を引き上げるつもりはない」
と報道を否定しています。
誰が何の目的でこのような情報を流したかはわかってはいませんが、
香港市場の情報であろうと、中国本土の情報源であろうと
このようなうわさだけでも株価は動きます。
当然うわさを信じた投資家は売りか買いかを判断する材料にします。
このようなときに投資をしたなら
後で真実がわかっても「後の祭り」となってしまいます。
このようなうわさでも株式市場の株価が変動するということも
頭の隅においといたほうがいいでしょう。
中国国際コンテナの業績に関しては
「元切上げ問題」で影響を受けるとしたら
どこまで業績でも影響を受けるのか、
ある程度判断できるようになったときが
株価では底値になっていく可能性が大きいでしょう。
投資ではそこの見極めが難しいのですが。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


←前回記事へ

2005年6月28日(火)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ