イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第546回
株価が下がっていく

「三つ目が購入した後株価が下がっていく」場合です。
人気銘柄の企業の株価が
いつまでも上がっていくと判断して
購入したところが一番の最高値だったということがあります。
ですがこれだけでは納得いかないこともあります。

たとえば鉄鋼銘柄や石炭銘柄では
2004年に株価でも高値をつけた後に値下がりしています。
鉄鋼銘柄の馬鞍山鋼鉄(コード:0323)は
2004年4月の3.95香港ドルの高値から
現在2.5香港ドル前後まで下がっています。
率にして約40%です。
石炭銘柄のヤン州煤業(コード:1171)は
2004年11月の12.45香港ドルの株価から
6.10香港ドル前後になっています。
ただヤン州煤業の場合は2004年決算期で
6割無償を発行していますので
権利落ち後の株価で計算しないといけませんが、
権利落ち後の妥当値を7.8香港ドルとすると
大きくは下げてはいませんが
6.10香港ドル前後ですから20%以上の下げとなっています。

今後の両社の業績を見てみますと
馬鞍山鋼鉄は現在鋼材価格の下落が続いていることと
増値税(付加価値税)還付制度が4月より撤廃されたため
鋼材需要が鈍化する可能性がでています。
同社は今後一段の安値をつける可能性があります。
ですが、高付加価値製品への生産比率を高めていく予定で
今後は薄板生産ラインを建設していきます。
短期的には株価は下がる可能性があります。

ヤン州煤業は生産量の低下懸念と石炭価格が軟化し
今後株価は下がっていくという予想と、
中国国内の石炭需要の伸びとともに増産されるために
しばらく株価が調整した後
再び株価は上がっていくという予想があります。
2社に関しては中期的に
株価も上がっていく可能性が大きいでしょう。

ですがこのような企業のほかに、
株価でも下がっていくのが妥当な企業もあります。
レッドチップ企業で中国製薬(コード:1093)は
2003年6月に3.20香港ドルの高値をつけた後
株価は下がってきています。
主力のビタミンC部門の生産量は増加しましたが
粗利益率の低下で売上高が下がりました。
株価は現在1.6香港ドル前後で推移しており
高値の半値になっています。
ビタミン価格が高く今後の業績の伸びを期待して投資したなら
売り上げの低下とともに業績も下がり
株価も下がっていくことになりました。

<次回に続く>



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2005年7月11日(月)

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