イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第547回
下がらない企業の株価

企業の中にはなかなか株価が下がらずに
長期的に株価が上がっている企業もあります。
香港のH株企業のペトロチャイナ(コード:0857)です。
中国の石油最大手で超大型企業のペトロチャイナは
2000年の4月に香港に上場しました。
株価の流れではペトロチャイナが上場した4月7日に
上場時に1.10香港ドルで一番の安値をつけています。
その後株価は一進一退を繰り返しながら
2002年12月の1.5香港ドル近辺から株価が上がってきました。
2003年5月に株価でも2香港ドル台に乗せた後は
株価は上下を繰り返しながらも5香港ドルを超え
現在は5.5香港ドル近辺で推移しています。
ペトロチャイナは油田や天然ガスの探査
および開発、採掘、製油を手がけ、
タリム盆地と長江デルタを結ぶ「西気東輸」プロジェクトを行い
海外進出も手がけています。

中国では経済が発展していくとともに
石油、天然ガスは必要不可欠です。
株価が上がってきた理由に
世界の石油消費量に石油産油国の増産が
間に合わないようになってきたために
石油価格が原油先物相場で高値になってきたという背景があります。
このためペトロチャイナは
原油価格高騰により利益が伸びていくという循環に入っており
株価でも上昇してきました。
株価でも高値圏内で今は推移しています。

では現在ペトロチャイナに投資ができるでしょうか。
ここからもし原油先物相場の価格が下落したなら
ペトロチャイナの収益も予想より少なくなることでしょう。
実際2004年予想では2005年後半になれば
原油価格も落ち着き、下がるのではないかという予想でした。
ですが現在の予想では石油産油国が増産しても
需要には追いつかないのではないかということで
原油先物相場では一段の価格上昇になっていくという見通しのほうが
強くなっています。
そうなれば今後も
ペトロチャイナの株価も上昇していく可能性が強くなります。
業績が伸びる企業の株価は高くなっていきます。
ペトロチャイナの2004年決算での業績は
売上高が前年同期比で27.9%増となっています。
一株純利益(EPS)では0.590人民元です。
株価が5.5香港ドルでしたらPERでは9.89倍です。
2004年の配当額は0.264人民元でした。
5.5香港ドルならば配当利回りでは4.5%になります。
もし今年も原油価格が上がるようなら株価も上がっていきます。
ペトロチャイナは純利益に対して
配当性向を40%出すといっていますので
利益が拡大すれば配当額も上がっていくことになります。
今年株価が上がって行くかいかないかは
原油価格がどうなるかに大きく左右されます。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2005年7月12日(火)

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