イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第553回
主人公の決断

多くの主人公の意見を聞くことは大事です。
ですが、多くの人の主人公の意見が
正しい結果につながるとは限りません。
日本が1980年代に経済が好調でバブルになっているとき
アメリカの経済は停滞していました。
日本の企業は日本の経済好調を基に
アメリカにこぞって進出して投資をしました。
日本の強い経済力を背景に海外投資を拡大していき
利益を追求していった時期です。

某日本の大企業でも会議でアメリカ進出を会議で検討していました。
会議では役員全員がアメリカ進出に賛成で
反対の役員は一人もいませんでした。
トップは反対者が誰もいないことに疑問を抱き
アメリカ進出を行いませんでした。
中ではトップに今進出しないとほかの企業に出し抜かれ
取り返しがつかなくなると提言しましたが
トップの考え方は変わりませんでした。
トップは進出企業が強気になっており
その強気にリスクを感じていました。

この企業はワンマン経営だったため
アメリカ進出は阻止できましたが、
サラリーマントップ経営者の企業でしたら
役員全員の意向が大事ですから
トップ経営者自身多少の不安はあっても進出していっています。
結果では1990年代バブルがはじけた後は
アメリカ進出していた企業はこぞって大きな赤字を出して
事後処理をする結果となっています。
中には倒産する企業も出ています。

株式投資でも同じことが言えます。
多くの人の意見を聞くことも大事ですし参考になります。
ですが最終的に結論を出すのは投資家で
主人公である当事者自身です。
日本の景気がよかったときには
全員いけいけどんどんで前に進むことしか考えていませんでした。
株式市場でも同じです。
株価が上がっているときには多くの投資家が買うことを優先します。

このときは多くの投資家である主人公は強気になります。
主人公自身である当事者自身もみんなの意見を参考にします。
ここでは某日本企業の会議の場所と同じです。
ほかの役員は全員株を購入しろといっているのと同じです。
ではトップで主人公であるこの当事者は
このときどういう結論を出すでしょうか。
決断は当事者次第です。
ですがアメリカ進出企業と株式投資者では
内容が大きく違うところがあります。
企業が進出していくときには
大きな金額と投資年月でも多大な時間がかかります。
株式投資では売買時間では売りたいと思えばいつでも出せます。
インターネット取引や相対でも
持ち株の売りを市場に出して
買い手がいれば一瞬のうちに商いが成立します。
企業経営者と株式投資者は立場は違いますが
決断する点ではどちらも主人公です。
この主人公である当事者とはあなた自身のことです。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2005年7月20日(水)

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