イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第569回
情報に踊らされない

毎日株価は変動していますので、
「株価は上下に毎日踊っていることと同じ」です。
毎日踊っている株価を冷静に投資判断できれば
一番いいのでしょうが、
生身の人間のすることですからなかなか出来ません。

また現時点とその後では
株式市場の様子も企業動向でも
状況が変わっていくことがしょっちゅうです。
現時点というのは写真でいえば撮った瞬間のことです。
携帯電話やデジカメで撮った画像は
シャッターを押した瞬間だけが現時点の瞬間での真実の姿です。
それを見ようとチェックしたときは
撮った画像の時点から数秒間か数分かかりますので
もう過去の映像となります。
株式市場では毎日数多くの情報が流れてきます。

市場には上場企業の情報のほかに
中国企業に関するマーケット情報、
政治経済情報のほか
世界各国の経済から中国に対しての要望や
貿易関連情報等数多く入ってきます。

このような情報から投資している企業への影響を考え吟味した上で
投資判断していたなら1日24時間あっても足りません。
また投資している企業に対して情報が入ってきて
その情報から次の日の株価の動きや売り時の株価を詳しく分析し、
ほかの情報と合わせて予想していたなら
いくら時間があっても足りません。

デジカメでは取った瞬間だけがそのときの現時点での姿です。
その後は一刻一刻と変化していきます。
情報だって入った瞬間だけは現時点の姿の内容です。
ですがそこから一分一秒が過ぎればもう過去のデータです。
もし情報でもすぐに新しい情報が入ったなら
今度はそこからいろいろと検討しなくてはいけません。
全部の情報をかき集めて
そこから随時投資を検討していくという作業は
神様だったら別かもしれませんが、人間技では出来ません。
またそこまでの情報が本当に必要かという疑問もあります。
ですので必要な情報とそうでない情報を
分けてみていくことが必要になってきます。
そうでないと情報に埋もれて
どこを分析して何とつなげていけばいいのか検討がつかなくなり
本当に必要なものはなんだったのか、
何がなんだかさっぱりわからなくなっていくでしょう。
このような状況は避けなければいけません。

株価に踊らされるのではなくて今度は
「多くの情報にも踊らされないように」
しなければいけません。
情報は活用して初めて価値が生まれます。
いくら情報量が多くて
富士山の頂上以上やエベレストの天辺までの情報があったとしても
最後に株式投資で行う行為はたった三つです。
買いか、売りか、ホールドかだけです。
情報に振り回されるのではなくて
使いこなすほうに回らないといけません。

投資した企業に対しても必要でない情報と必要な情報があります。
必要な部分は見ていきますが、そうでない部分は省きます。
一分一秒を争うような短期投資でしたら
投資した企業に対してどのくらい明日の株価に影響が出るのかを
見ていく必要があります。
そうでないときには株価への影響も考えますが、
問題は投資した企業への業績への影響です。

短期的(数ヶ月間)にも長期的にもどのくらいの影響がでるのか、
またどのくらいで済むのか、
また業種に影響してくるのでしたら
どのくらい業種に関して今後株価でも動いていくのか
上がっていくのか、下がっていくのか、
その期間はどれくらいになりそうなのかを見ていくと
投資している企業へも比較的冷静に見て判断できます。
毎日多くの情報が入ってきますが
その情報に振り回されないことです。

株式投資で株価の変動や多くの政治、経済、企業情報に対して
投資判断で踊らされない(振り回されない)ようにするには
中期的にも投資した業種や企業が
どの辺まで成長できるのかどうかを中心に
情報から読み取っていくことです。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2005年8月11日(木)

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