中国株で財産をつくろう

イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第637回
上海振華港口機械への投資の仕方

上海振華港口機械(コード:900947)の株価は
現在0.80USドル前後ですから日本円で95円程度です。
日本の東京証券取引所の東証一部平均株価が1500円程度ですから
それに比べれば上海振華港口機械の株価が高いとはいえ
十五分の一程度です。

株価だけを考えれば
上海B株式市場上場企業で
上海振華港口機械より高い株価の企業は
内蒙古伊泰煤炭(コード:900948)くらいのものです。
上海B株に上場している優良企業の株価は
0.30USドル台から0.60USドル程度の企業がほとんどです。
日本円で一株あたりの株価では35円から70円程度です。
これだけ見ると安いように見えます。

香港市場に上場している中国企業で
一株が200円を越す企業もありますが、
100円を超えている企業はそう多くはありません。
優良企業と思われる企業の株価でも
3香港ドル台から6香港ドル台のものが数多くあります。
日本円で45円から90円程度です。

香港株式市場にはこのほかの優良企業であっても
まだ株価が安い企業が多く上場しています。
1香港ドルから3香港ドル台にもありますが、
株価が1香港ドル以下の企業であっても
将来有望な企業も見かけることができます。
株価が1香港ドルでしたら日本円で15円程度です。
上海振華港口機械の一株株価は95円程度です。
株価だけを見比べれば
95円あれば15円の株を6株以上買える計算になります。

上海振華港口機械の株を一万株購入する金額でしたら
1香港ドルの企業の株を購入するなら6万300株程度購入できます。
株数でも6倍強ですから得をした気分になります。
ではどちらの企業を購入したほうがお買い得なのでしょうか。

企業価値を見たときに株価が高い企業には
それなりの理由があります。
株価が安い企業にもそれなりの理由があります。

一株利益に対して株価が何倍で買われているか
(株価収益率、PER)で見たときに
95円の株価の企業が9円50銭の利益がでていれば
PERは10倍ということになります。
株価が15円の企業で一株利益が1円50銭なら
PERは10倍ということになり、
95円の株価のPERと同じ数字になります。
PERが同じということは
株価に対しての割安感、割高感はなく同等です。

95円の株価で一株利益が19円ならPERは5倍です。
15円の株価で一株利益が75銭ならPERは20倍です。
この場合でしたら一株で19円利益を出していた企業は
5年間で株価と同じ95円の利益を出す計算になります。
一方75銭の企業は15円の利益を出すには20年間かかりますので
95円の利益を上げている企業のほうが
株価に対して割安感がありますので
株価が95円のほうが15円の企業よりお買い得になります。

投資する企業を選ぶときには株価を見るのではなく、
PERを見比べると
どちらの株価が割安感があるかを判断する
ひとつの材料になります。
同じPERの企業であった場合は
PERだけではなくほかの面から
投資できるかどうかを検討していきます。
同じPERの企業なら
将来伸びていく企業に投資していくことが大事になってきます。

年間10%成長していく企業と、年間30%成長できる企業では
1年後の利益も変わってきますが、
長期で見たならその差は大きく広がっていきます。
年間で10%成長していく企業で
5年後の成長率では1.61倍になっています。
年間30%成長していく企業で
5年後の成長率は3.71倍になります。
100万円投資したなら10%成長企業に投資したときの5年後は
161万円に増えています。
同じ100万円投資でも30%成長企業投資でしたら
371万円に増えています。

投資する企業を選ぶときに
株価が高いかどうかと値段自体にこだわると
投資判断でもミスを犯しやすくなります。
株価に対してPERを見ていくと
どちらの企業の株のほうが割安感があるかがわかります。
将来成長していく企業の企業成長率を見れば
どこまで株価が上がっていきそうかがある程度見えてきます。

<次回に続く>



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2005年11月15日(火)

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