前川正博さんはこうして
福祉の国で、国にたよらずに根をおろしました

第89回
デンマーク人と結婚するとどうなるか?

フランス人のムリエルは
フランスでは、女の子は男の子より
ちょっと我儘をきいてもらえると言っています。
デンマークでもこの傾向があるせいか、
怖いもの無しの女性に育った人が目に付きます。

銀行や旅行会社やスーパーを訪れたら、
接客してもらうのは
女性を選んだ方が早くて間違いは少ないようです。
旅行先でのトラブルの処理も、
女性のツアー・リーダーや事務員の方が
やる気があって有能です。
いい加減に出来ない性質が幸いするようです。
しかし男性はマッチョのフランス人と違って、
おとなしくて優しい人が多いです。
例えば会社で男性が外から帰ってくると、
同僚が「奥さんから電話があったヨ」と教えてくれます。
すると取引相手からの電話の返事は後回しにして、
まず最初に奥さんに連絡を取ります。
家事は勿論男の人と共同です。
出産も共同作業で、出産や育児の研修を夫婦で受けて、
生まれる時は手を握って励ますのが普通です。
出産の様子を記念にと、
カメラで克明に記録する夫もよくいますが。
産休は夫婦合計で約12ヶ月有りますが、
その内の8ヶ月は二人の間でどのように取っても良いのです。

デンマーク女王の夫君はフランス人ですが、
時々不満が表に出てきてすねるのです。
「自分は女王の夫だから王様だ」とは言わないまでも、
もう少し尊敬して欲しいとのことです。
そこで総理大臣が演説の中で
「デンマークでは夫は元々ナンバー2です。
私だって家庭ではナンバー2です」
と慰めていました。
ところがつい最近も
「私はナンバー2だと思っていたら皇太子の方が大事にされた」
と、すねて
フランスにある自分の農園に引きこもってしまいました。
デンマークのテレビ・ニュースのインタビューには、
すねたせいかフランス語で受け答えしていました。

勿論色々な夫婦がありますが、
女性が自然に優位に立つ夫婦が目に付きます。
女の人は元気で有能で自信に満ちていますが、
男の人も優しくて、女性に譲るのです。
日本ではあまり見られない光景で、
私の目には「やりすぎではないか」という場面も多いのですが。


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2004年11月18日(木)

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