前川正博さんはこうして
福祉の国で、国にたよらずに根をおろしました

第156回
デンマークでは何語を話しますか?

と、時々聞かれるのですが、
小さな国ですがデンマークではデンマーク語なのです。
―独立した国は小国といえども、
それぞれの土地の方言を「・・・語」と名づける―
といったことではないでしょうか。
オーストラリアはオーストラリア語でなくて英語ですが、
大量に移民があってできた国では、
元の国の言葉で呼びたいようですね。
アメリカなども英語で、南米の多くの国がスペイン語で、
ブラジルがポルトガル語とかですね。

私の家は私が小学6年生の時に東京から秋田県に引っ越しました。
すると近所に、何を言っているのか、
私にはまったく聞き取れない言葉を話す男の子がいました。
彼は私にニコッと笑って
「わがんねべしゃなあ」と、同情してくれました。
“分らないだろうねえ”の意味です(これは私にも分りました)。
全国的に知られた(本当?)言葉ではこんなものもあります。
「わだばごっほになる」
“私はゴッホになります”棟方志功―青森県。
志功が国を出て版画家になる時の決意を述べたものだそうです。
「おちるひとがしんでから、おのりください」
“降りる人が済んでから、お乗りください」鉄道職員―秋田県。
これは作り話ではではなくて、
その頃の駅のアナウンスは、私にも本当にそう聞こえました。
今は知りませんが
「バスがあるく」「電車をおちる(降りる)」
とその頃は言うのでした。
「あのくさこればい」鳥越俊太郎―福岡県
筑後弁で“あのね、これですよ”の意味だそうですが難しいです。
私の本籍は長崎ですが、初めて長崎に行った時も、
地元の人同士の会話が、
私にはまったく分からないことがありました。

ですから、東北や九州が独立国になって、
方言を「国語」にして数百年たったら、
「東北語」「九州語」が出来上がると思います。
その時は、お互いに、聞き取るのは多分難しいでしょう。
でも多分、慣れれば、
文を読んで大体の見当がつくのではないでしょうか。
その程度の相違がデンマーク語、
スウェーデン語、ノルウェー語などの違いのようです。
ノルウェー語もスウェーデン語も、
聞いている分にはあまり分りませんが、
読むとだいたい見当がつきます。

昨日買ってきたイタリア製日本米の袋には、
「日の出」と漢字で書いて有りました。
そしてその下にアルファベットで何と「シノデ」と書いてあります。
イタリアのお百姓さんが江戸っ子に読み方を習ったのでしょうか?
いつの日か“太陽が昇る”ことを、
イタリア語で“シノデ”と言うことに・・・
は多分ならないでしょうが。


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2005年2月18日(金)

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