前川正博さんはこうして
福祉の国で、国にたよらずに根をおろしました

第157回
弁護士のお値段

3年ぶりで日本に帰りました。
Qさんの会に出席して、色々な方々とお会いできて楽しかったです。
高島さんの「資産を守り残す法律」2月1日
その時のお話がありました。
私はその時に、デンマークの弁護士料を少なくお伝えしました。
3年前でも規定料金は1時間で3万円ぐらいでした、すみません。
高島さんも、もっと取って大丈夫(?)。

デンマークでは個人でも、弁護士や会計士によくお世話になります。
高い料金ですが、有益な知識を詰め込んだ人を活用するのだから
“料金以上に役に立ってくれているな”と、私は感じます。
ただし、頼んだ弁護士が初歩的なミスをした時は、
“頼んだ甲斐がないなあ”と思ってしまいます。
4、5年前に不動産を買おうとしたのですが、
デンマークでは外国人は5年以上住んでいること、
という条件でした。
そこで居住証明を他の書類と一緒に提出するのですが、
それを弁護士が忘れたので、ローンを受け取るのが遅れたのです。
それで本来は不必要な利子が付いて損をしました。
何回か家を買い換えていますが、こんな間違いは初めてでした。

書いているうちに、起業したばかりの頃にも、
問題のあった弁護士がいたのを思い出しました。
現像機械をリーシングしてくれた会社が、
自分に不利になる書類の間違いを見つけて、
訂正文書にサインを求めてきました。
私は「元々の話し合いに沿えば、サインするのが当然」
と、言いましたが、
共同経営者のN君が用心して弁護士に相談すると言います。
弁護士は店が始まったばかりなのに、すでに2人目でした。
1人目は無能で性質も悪い、と判断して断わり、
次はN君が友達の日本大使館員に頼んで、
紹介してもらった弁護士でした。
さて、私は自分の意見を2人目の弁護士に言ったのですが、
弁護士は
「日本人の誠実なところは良いと思います。
けれどもデンマークではこういう時は交渉します。
出来るだけ利益を引き出すのがビジネスです」
と言います。そんなムチャな。
N君は「絶対に弁護士の言う通りに」と言います。
内容を自分で検討すれば、
弁護士の言う方がムチャだと分ると思うのですが、
権威者の言葉を信じるのでした。
忙しい時期に、つまらないことで少しごたごたしましたが、
結局、時間もお金も損をしてけりをつけました。

やっと見つけてきた、リーシングしてくれた会社に気の毒でした。
2分の1の共同経営だと、
こういう時は自分の自由にならずに後味が悪かったです。


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2005年2月21日(月)

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