前川正博さんはこうして
福祉の国で、国にたよらずに根をおろしました

第160回
となりの刺青屋

私の古い店の隣にピアスと刺青の店があります。
上下に動かしたり倒したりできる椅子があって、
店内は歯医者さんのようです。
10歳にもならない女の子がお母さんに連れられて、
耳にピアスの穴を開けてもらいに来ます。
デンマークでは刺青やピアスがまた一段とはやっています。
今のマルガレータ女王のお父さんも腕に刺青をしていました。
皇太子も彫っていますし、
刺青は船乗りとか特殊な職業に固有のものではありません。
こちらの刺青は1色の簡単な絵柄や文字のものが多いのです。
日本の腕の良いい刺青屋さんがデンマークで開業したら、
店はお客さんで満員になるのではないでしょうか。
若い女性は腰のところに刺青をして、
短いシャツを着てむき出しにして見せています。
ブットイ(太い)腕に刺青をびっしりとした兄さんが、
その店の持ち主です。
あれだけ腕が太いと彫り甲斐もあって、動く看板になります。
耳にも舌にも金のピアスをしています。

私自身は、耳に穴を開けたり針で突っついたり、と、
痛いことは嫌いで、体に絵を描く趣味もありません。
でも、同じ針で突っつくと言っても、鍼灸の針は経験があります。
あまり体が丈夫でないのに、
ソフトボールのピッチャーをやっていて肩を痛めました。
長いこと痛みが取れなかった時に、
デンマーク人の鍼師に打ってもらいました。
これは痛くなくて気持ち良かったです。
治療の直後から痛みは取れましたが、
麻酔薬を肌に塗ってから鍼を打っているようでした。
半年程通って、おかげで段々良くなったような気もしますが、
鍼が効いたのか自然に直ったのか、判断は難しいです。
私の店に来る日本人のお客さんで、
若くて明るい女性の鍼の先生がいます。
彼女は中国人の医院で勉強しながら働いているそうで、
お客の数が日本の3倍とか4倍とか言っていました。
鍼も、これから仕事が多くて可能性のある分野かもしれません。

デンマークでは、鍼は自然食品や漢方薬を含む天然薬と一緒に、
水晶玉やタロット・カードなどと同じ分野に分類されています。
ダーツもポーカー博打もチェスもスポーツに分類されるのだから、
仕方ないですか。


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2005年2月24日(木)

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