前川正博さんはこうして
福祉の国で、国にたよらずに根をおろしました

第169回
鳥インフルエンザで一儲け

デンマークはやはり酪農の国で、
機械類の輸出が農産物を上回っている今日でも、
有名なのは酪農です。
豚さんのおかげで、対日本の貿易も輸出超過です。
デンマークの衛生管理基準はEUのものより厳しくて、
一般に衛生観念は行き渡っています。

新聞によると、この2年間、
デンマークのサノボ(SANOVO)という会社は、
養鶏工場キットを中国に売ってきました。
さらに、中国のある会社は、
サノボ社の設備を100%使った工場を3月にオープンさせます。
ここまで来るのは大変だったようで、
中国の人は何で熱処理して、
バクテリアを殺さなければならないか理解できなかったのです。
何しろ、そんなもの無しで、
今まで5000年間も養鶏をやってきたのですから。
ところが、ここへ鳥インフルエンザやその他の疫病の登場で、
衛生観念の意識が高まりました。
外の自然な環境で鶏を飼っても、
人間や鶏の致命病となるビールスや疫病の危険があったのでは、
困ります。
なかなか難しいもので、檻の雌鶏には気の毒かもしれませんが
「背に腹は変えられへん」と言うことで、
養鶏工場が追い風を受けそうです。
ここでも、テクノロジーの利点が、
人件費の安さを上回る場面が出てきました。

現在中国では、2500万トンの卵が毎年生産されているそうです。
2500万トンと言われても実感が湧きません。
250億キロの13億人だと、エーと、
1人1年に19キロで、1日50グラムで、卵1個となります。
1人1個とはいやに切りの良い数字で、
1人1日1個から逆算した数字で、統計などではないのでは、
と、疑ってしまいます。
それで私は、実際に「そんなにたくさん食べているのかいな」と、
疑いましたが、お菓子や麺やソーセージに混ぜているそうです。

今のところ、中国の工場養鶏の分野はデンマークの独占だそうです。
中国では
「安ければ安いほどよろしい」ということで、
衛生の品質はあまり問題にしなかった、とのことです。
私は、中国の食べ物なら
「旨ければ旨いほど」も条件に入ると思いましたが、
卵の味ではそんなに変わりませんか。
最近は上海、北京などの近代化された街や中国政府は目覚めて、
食料に関する新しい規則を輸入して、
導入しようとしているそうです。


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2005年3月9日(水)

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