前川正博さんはこうして
福祉の国で、国にたよらずに根をおろしました

第216回
漫画は日本を代表する文化

デンマークはアルファベットなので、
日本語の翻訳は、当然、左開きの本になります。
デンマークの漫画も当然左から開きます。
ところが日本の漫画の翻訳は、
ふきだしの言葉はアルファベットですが、
ページは日本と同じで右から開きます。
「後ろから開くので面白い」とデンマークの子供は言います。
ストーリーと画面の展開が、右開き用に描かれているので、
左右反対では困るようです。

デンマークの図書館で1番多く借りられる本は、
子供達の借りる日本の漫画だそうです。
その中でも1位は「ドラゴンボール」だそうです。
日本の優秀な工業製品は、
長年かかって日本のイメージを高かめてきました。
子供の体験するものは、それ等以上に、
好ましいイメージを作る効果があって、計り知れないものです。

私達の友人で、香港から来た中国人の女性は、
子供の頃は日本のバレーボールのアニメに夢中だったそうです。
見ている時は、主人公になったつもりでいたそうです。
私の店のフランス人(女性30歳)とデンマーク人(女性24歳)は
「キティちゃん」をお気に入りとして育ちました。
フランス人のムリエルはアニメの「キャンディキャンディ」を、
毎週固唾を呑んで見ていたそうです。
連続する長い話だそうで、
そのうち彼女は大人になってしまって興味をなくしたので、
結末までは見ていないそうです。
後になって日本の漫画だと知ったそうです。
「あの主人公の顔で日本の子は感情移入できるのかなあ?・・・」
と言いかけて、あわてて
「いや出来ますね。私も全然主人公に似ていないものね」
と、訂正しました。
主人公は金髪の女の子だそうで、彼女の髪は黒いのです。

ムリエルは眉毛もくっきりと黒く、顔立ちも一見アラブ風ですが、
肌の色が真っ白なところがアラブ系の人とは違います。
子供達は明るい金髪で、なぜかムリエルに全然似ていません。
電車の中で「お母さん」と子供が呼びかけたら、
前に座っていたおばさんが目をまん丸くしたそうです。
彼女は若く見えるので、
“アラブ人のオペアガールが子守をしている”
と思われていたようでした。


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2005年5月13日(金)

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