前川正博さんはこうして
福祉の国で、国にたよらずに根をおろしました

第289回
日本の優秀な道具類

デンマークではサッカーを除いて、
日本人には比較的関心の薄いスポーツが盛んです。
オリンピックで成績の良いのも、
OL3連覇の女子に代表されるハンドボールや、
自転車、ヨット、ボート、射撃などです。
バトミントンも盛んで、上手な人も多くて、
現在ではヨーロッパで
中国やインドネシアに対抗できる唯一の国です。

バトミントンは体育館で遊べる、
冬でも出来る軽いスポーツだと思ったので、
私は中年になってから始めてみました。
デンマークで初めてネットを使ったバトミントンをしてみて、
バトミントンが羽根突きとは違うことを知りました。
だいいち、サーブをチョコンと入れられると、
まったく取れないので初めから試合になりません。
何も知らなかったので、図書館に行って、
デンマーク人の書いたバトミントン入門の本を読みました。
すると、
「ラケットはどこの会社の物でもよいが、必ず日本製を買うこと」
とあったので、ビックリしました。

そういえば、来て間もない頃、
妻は初めて美容院に行った時にも
日本製の道具が幅をきかせていました。
美容師さんはかなり高齢なお婆さんで、
歯を食いしばってハアハア荒い息を吐きながら
髪を切ってくれました。
デンマーク人の髪は細くて柔かいので、
そんなに固くて太い髪は初めてだったのです。
妻が気の毒になりながら話しかけると、
その美容師さんは日本製のはさみを使っていることを自慢しました。
その後、私達の気が付いた範囲では、
他の美容院でも日本製のはさみを使っていました。

そのうちに、日本の製品へのただならなぬ信頼は、
機械類だけでなくて、色々な分野で見られる現象なのを知りました。


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2005年8月24日(水)

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