前川正博さんはこうして
福祉の国で、国にたよらずに根をおろしました

第309回
買春の勧め?

フリー・セックスという言葉が先行したデンマークにも、
売春はあります。
スウェーデンは売春を違法にしましたが、
デンマークは合法で
売春婦、売春夫のあがりから税金を取っています。

ノルウェーがスウェーデンを参考にしようとして調査しました。
結果は、81%のスウェーデン国民は
やましいことがなくなったので気分が良いそうです。
マイナス面は、
売春などにからんだ犯罪を警察が摘発しようとしても、
証人がいなくて困るそうです。
犯罪者になるのが嫌なので証人が出てこないのです。
犯罪が凶悪になり、売春婦業は減りましたがより過酷なった、
という面もあるそうです。
エイズや麻薬患者の売春は壮絶で悲惨です。
デンマークでも売春を禁止して、
売るほうも買う方も共に罰しようという動きもあります。
現在、しばしば罰せられるのは、
脱税する人と、
東欧や東南アジアからの売春婦からピンはねする個人や組織です。

この度、デンマークの社会民主党の平等推進委員会は、
身体障害者の買春への補助を
「もう止めることにしましょう」と提案しました。
「女性を売春から救うためにたくさんの税金を使っています。
売春は人に障害を与えます」
ということでした。
それなのに
「売春をすすめる補助金を出しているのはおかしい」
という主張なのです。

これに対して身体障害者組合は、
社会民主党の委員会は間違った路線を歩んでいると批判しました。
身体障害者は、健康な人と同じ権利を持つべきだというのです。
「現にデンマークに売春があるのだから、
身体障害者も健康人と同等に参加すべきだと確信します」
と述べています。

時を同じくして、動くことの出来ない重傷者が
「自宅に出張してもらうと2万円よけいにかかります。
政府はこの分も負担して欲しいです」
と、訴えました。
これは、今のところは「そこまでは無理かな?」
と、見られているようで身体障害者組合も沈黙しています。


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2005年10月5日(水)

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