第44回
早起きしても金持ちにはなれません

税務署に呼び出されて行く人は
わざわざ見すぼらしいなりをして、
いつも不景気で困っている話をします。
いつもそんな話ばかりきいている税務署の人は、
お金儲けは難しくて
商売人はいつもお金に困っていると思っているそうです。

銀行に行く人は、お金が儲からない話をすると
お金を貸してもらえなくなるので、
商売がうまく行かないことはひたかくしにかくして、
いつもお金の儲かる話ばかりしています。
銀行の人はそんな話ばかりきいているので、
商売はやさしいものだと思い込んでしまいます。
銀行が不良債権に悩まされるようになったのも、
間違った情報しか耳に入らなかったからでしょう。

人の相談に乗る私はそのどちらにも属しないので、
はじめて私のところに相談に来た人は
勝手が違ってしまって、
つい警戒心を働かせてしまいます。
たとえば、収入がどのくらいあるのか、
資産はどのくらいあるのかきいても、
なかなか本当のことを言ってくれません。
そういう疑い深い人でも二回、三回と
私のところへ来ているうちに、
私が税務署とも銀行とも違うことが
だんだんわかって来て、
本音が少しずつ出てきます。

本当のことを言わないと、
私が適切なアドバイスができないことがわかると、
実は裏金がこのくらいあって、
不動産を買えるだけのお金はあるけれど、
どうしたら尻尾をつかまれないで
目的を達せられるでしょうかと
いよいよ本題に入ってきます。
人の秘密を知ったからといって、
私が税務署に告げ口をすることもありませんし、
口ふさぎに特別料金を要求することもありません。

その代わり、本当のことをきかされているうちに、
世の中を支配しているいくつかの法則に
いやでも気がつくようになりました。
その中でも一番強烈だったのは
どんなに一生懸命働いてもそれだけでは
お金持ちになれるものではないということです。
「早起きは三文の得」と言いますが、
早起きしただけでは金持ちにはなれないんですね。





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