第79回
スピーチもセックスも同じ

私はこの40年間、日本国中で講演をしてきました。
1番多かった時は月に月に15回ですから、
年に180回です。
私はどんなに頼まれても1日に2回はやりませんので、
政治家はつとまりません。
1回の講演時間が1時間から1時間半で、
しかも早口ですから、
かなりの量になります。

同じ人にそれだけ時間をかけて
自分の考え方を知ってもらうチャンスは滅多にないので、
短い時間になるべく自分の知っている限りのことを
喋ってしまおうとします。
だからどうしても早口になってしまうのです。
一日に一回やると、グッタリしてしまいます。

友達が私の話をきいていて、
そんなに自分の知っていることを
1ぺんに喋ってしまったのでは
もったいないと言います。
自分なら3回か、5回にわけて喋ると言います。
でもスピーチもセックスと同じようにやめておいたら
貯蓄が一杯できるというわけではありません。
知恵とセックスは出せば出すほど
もっと出てくるものだというのが私の経験です。

でも年にはかてませんし、世間も不景気ですから、
年180回が年120回になり、
2年前から年60回に減らしました。
セックスのことではありません。
講演の回数です。
月に5回ていどです。

その代わり頼まれたら、
どんな交通不便なところでも行きます。
特に行ったことのないところは喜んで行きます。
その町に住んでいる人たちが
どんなことをやってメシを食っているかに
興味を持っているからです。

どんな交通不便なところでもと言いましたが、
経済の発展に興味のない町は
私に講演をたのんだり致しません。
講演料も安くはないし、興味がなければ、
ききに来る人も少ないからです。
だからどうしても、産業の発達した町ほど
行く回数がふえます。
それからききに来る人も同じ顔ぶれになります。
金持ちの人はもうききに来なくともよいのに、
金持ちの人ほどよく来るんです。
世の中矛盾していますよね。





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