第96回
いまはマンションを物色する時期

いまは不動産を買う時でしょうかとよくきかれます。
不動産が値下がりして誰もふり向かない時ですから、
原則的には不動産の買い時と言えるでしょう。

でも高度成長時代の節々で
中休みのあった時の不動産の買い時とはわけが違います。
高度成長期は先ず富のふえる時期でした。
次に人口が狭い国土の一定の地域に集中しました。
人々は自分の家すら持たない人が多かったので、
家を建てる必要があったし、
またそのためのお金を
手に入れることができた時期でした。
だから土地も建築費も上昇過程にあったし、
未来の収入をあてに、借金をしてでも
マイホームを手に入れることができたのです。

いまは大抵の人が自分の家を持っています。
借家に住んでいる人も借りる家に
不自由することはありません。
その上に低成長、場合によっては
マイナス成長になってしまったので、
富のふえ方がすっかり鈍くなってしまいました。
工場や流通業でも従業員の整理をするくらいですから、
人口は大都会に集中するどころか、
逆に地方へ帰る人や帰農する人さえふえています。

こういう時は不動産を押し上げる力が働きません。
家が手狭になって
もう少し広い家に替わりたいという人はおりますが、
あとは新しく世帯を持つ若いカップルとか、
多少お金に余裕のあるシングルのOLくらいなものです。
こういう人たちを相手にマンションを建てるとすれば、
その人たちのふところ具合に
合わせるよりほかありませんから、
法外な値段ということはありません。
私が自前の家を建てた頃まで戻ったとは言えませんが、
それに近い水準に落着いていると言えるでしょう。

ですから、いまはもう少し快適な家に
移りたいと考えている人にとっては、
休みの日に新しいマンションを
物色に出かける時期だと思います。
昨今のマンションは手頃な値段になりました。





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