第99回
あなたはいくら貯金していますか

お金にそんなに執着しない人でも貯蓄はします。
人生どんなことが起るかわからないからです。

病気をするかも知れないし、失業をするかも知れません。
交通事故にあうこともないとは言えません。
そういう時のために、
健康保険もあれば、失業保険もあります。
傷害保険や生命保険もあります。
そういう制度がきちんと整った状態を福祉国家と言い、
文明国はどこもそういうシステムの完備を
目指しています。

日本も戦争直後に比べれば、
そういう制度がかなり充実してきました。
次は老人福祉ですが、
老人福祉が一番最後になったのは
老齢化社会はやっとこれから始まるところだからです。
そういった面では日本も
かなり至れり盡せりの国になりましたが、
どんなに国が手をさしのべてくれるようになっても、
やはり不安は残ります。

ですから誰でも健康で働けるうちに
不時に備えて貯蓄をします。
貯蓄とは収入の中から
一定の金額を使わずに残しておくことですが、
収入の中で使い残したお金のことではありません。
お金を使いたいことはいくらでもありますから、
支出を自分の意志でコントロールできなければ、
お金は残るものではありません。
貯蓄をするためには、貯蓄にまわすお金を先取りして、
その残りを消費にまわすのでなければ
実現できないことなのです。

この金額をいくらにするかは人によって考え方も違うし、
収入の高によっても違いますが、
一般的に生活に不安感のある人ほど
貯蓄の比率が高くなります。
ですから大企業に就職して
月給遅配や失業の心配のない人ほど貯蓄率は低く、
中小企業に勤めて収入の低い人ほど高くなります。
また国全体の所得水準が低いほど貯蓄率は高く、
国が豊になるにつれて
貯蓄率は次第に低くなって行きます。
アメリカ人は貯蓄をしないばかりでなく、
カードで借金して
未来の収入まで使ってしまうのですから、
世界一の金持ちだということがわかりますね。





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