第112回
遊びに一番お金が流れます

買いたい物がなくなったら、
お金の使い途がなくなるわけではありんせん。
お金の使い途はほかにいくらでもあります。

お金の使いたい順序は人によって違います。
他人から見たら無駄なお金の使い方でも、
本人にとって心の満足を得られるなら、
それは最高のお金の使い方です。
たとえば、一本百万円もする釣竿を買う人があります。
かと思ったら、競馬に行って馬券を買って、
一瞬にして百万円スッてしまう人もあります。
ほかの人から見たら、
もったいないお金の使い方ですが、
他人の言うことなど気にすることはありません。
自分が一番満足のできるお金の使い方が
もっとも上手なお金の使い方なのです。

でも一人一人のお金の使い方が変わると、
それが全体のお金の使い方の変化になって、
お金の流れを変えてしまいます。
たとえば、いままで物を買うために
デパートやスーパーに支払われていたお金が減って、
ほかの分野に流れると、デパートやスーパーを通じて
商品のメーカーに支払われるお金が減ります。
すると、メーカーの商売が大きく影響を受けて、
場合によっては大赤字になったり、
倒産したりすることも起ります。

反対に皆が喜んで
お金を払ってくれるところに位置している商売は
俄に活気づきます。
道を歩きながらでも
電話をかける若者たちの姿がふえると、
携帯電話をつくったり売ったりしている業者や電話会社は
大受けに受けていることがわかります。
きっと電話をかけるのも、いまの若者にとっては
最大のエンターテインメントなんでしょう。

ですから物が売れなくなっても、
物でない物がそのスキマを埋めてくれます。
電話も物ではない物の一つですが、
サービスに分類される分野の中で
最も大きな比重を占めているのは、
何と言ってもエンターテインメントでしょう。
みんなが楽しむことに喜んでお金を払うようになれば
エンターテインメントが大産業になってしまうのです。
運動場や舞台から大スターが誕生するのも、
成熟社会になった何よりの証拠でしょう。





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