第163回
インターネットで物は売れません

世の中にはお金を払ってでも欲しい情報と
タダなら覗いて見てもよい情報があります。
私がこのホーム・ページで書いているようなことは
タダだから見てくれる人があるのであって、
料金をとるなら恐らく振り向く人もいないでしょう。
そのくらいのことはいくら自惚れの強い私でも
わかっていますから、タダで書いているのです。

ところが、情報なら何でもお金になると
勘違いしている人が結構いるんですね。
インターネットには詳しいけれど、
消費者の購買心理に無知な人は
インターネットの中で仮設商店をつくって
自分が売りたい物を紹介すれば、
物が売れるようになると早合点してしまいます。
またその説明を真に受けて、
実際にお金になっていないのに、
将来、必ずお金になるだろうと妄想して、
タダ同然の株を
額面の5倍も10倍もかけて買う人もあります。
そのおかげで何十億円ものお金が集まって、
突然、成金になった
ベンチャー青年たちのエピソードを
よくきかされるようになりました。
かつてオランダでチューリップが
投機の対象になったようなお話です。

物が売れない世の中になったのに、
インターネットで紹介したら売れるようになるほど
世の中はあまくありません。
インターネットで間に合うとすれば、
株のようなどこで誰が買っても同じもので、
電話をかけるより早く確実に売買が成立して、
しかも手数料の安い商品とか、
精々のところ、自動車のような
どこのメーカーの何という車種で、
需要者が自ら名乗り出てくれば商売になる
値嵩商品くらいまでではないでしょうか。

そのいずれもが、どこでどんな商品が
どういう値段で売られているかという情報であるか、
それとも逆にどんなものをどんな値段で
買いたがっているかという情報です。
新聞や折込広告でやるようなことを
もっと広範囲にわたって
安価に広告できるようになったことということです。
これは情報を伝達する
新しい媒体ができたということであって、
物が売れるようになったということではないと思います。    


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