第173回
インターネットの前に立ちはだかる言語

いま私の知っている人で、
日本の経済情報を毎日、インターネットで
アジア各地にある日本企業に送り込むビジネスを
やっている人がおります。
会員が5千社ほどあって、
1社から月に2万円の会費をもらっていますから、
100人あまりのスタッフを抱えても
何とかショウバイにはなっています。

多くのインターネット・ビジネスが
赤字から脱けきれないでいるのに比べれば、
遥かにいいのですが、
それでも同じ路線で売り上げを伸ばして行こうとすると、
会員をふやして行くか、それとも同じ会員に対して
別の商品を売り込むことくらいしか考えられません。
一番手っ取り早いのは
新会員を次々と開拓して行くことです。
セールスに費用がかかるだけで、
売り込む商品に費用の追加はありませんから、
ベトナムとか、フィリピンとか、
インドネシアに手を拡げることが考えられます。

でもいままで取りこぼしていた地域は
日本からの進出企業はそんなにたくさんはありませんから、
そう無限に手を拡げることもできません。
また既存の地域も
そのうちに飽和点に達してしまいますから、
どうしても次のマーケットを考えざるを得なくなります。

そうなると、どうしても日本企業以外の
現地企業に食い込むことが頭に浮かんできます。
アジア各地の現地資本の会社だって
日本の経済情報の欲しい企業はたくさんあるでしょう。
とりわけメーカーや日本商品を取り扱っている貿易商は、
日本のメーカーがどんな新しい商品を売り出したか、
どんな新しい設備をつくっているかについての
最新ニュースには興味を持っています。
もちろん、料金の問題もありますが、
最大の障害は何と言っても
日本語では通じないということでしょう。

ビジネスの世界では英語が共通語だと言いますが、
アジアのどこに行っても
英語ではホテルくらいしか通じません。
どうしても現地の言葉になおす必要があります。
グローバルに仕事をしようと思えば、
どこでも言葉のことで躓いてしまうのです。


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