第284回
仕事が面白いのが一番ですね

寺山修司さんに「家出のすすめ」という本があります。
生活能力もなく、世間の恐ろしさもわからない
高校生や中学生に家出をすすめるなんて
無責任だと怒る人もいますが、
昔の人が敷いた道を言われた通りに歩いても
面白くもどうもありませんよね。

寺山さんは私が「話の特集」という雑誌の
スポンサーをしていた頃に
私の家に遊びに来たことがありますが、
一緒に来た植草甚一さんが私の袖を引っ張って、
「見てごらん、この人の横顔ハンサムでしょう」
とささやくほどの美男子でした。
でもそれ以上に文才がありました。
演劇でも数々の話題を呼びましたが、
歌集はいま読んでも、才気に溢れているのが感じられます。

才気のある人はみな親のいう通りになんかになりません。
もっとも才気がなくても同じことでしょうが。
みんなが親の言うことをきかなくなれば、
親の方でもあきらめてくれます。
現に親として私なんかとっくの昔にあきらめています。
それでいいんです。
親の言うことを子供たちがきかないからこそ
世の中に進歩があるのですから。

寺山さんはいたいけなコドモたちをそそのかしましたが、
私のそそのかしているのは
25才から35才のコトナといったところでしょうか。
つまらない会社勤めなんかやめて、
自分のやりたいことをやればいいんです。
麻雀の好きな人を見てごらんなさい。
好きなことだと夜を徹してでもやっているでしょう。
仕事もきっと自分の好きな仕事だったら
寝食を忘れてやるにきまっています。
たまたまそれがお金儲けにつながっておれば、
たちまちのうちに大金持ちの仲間入りをします。

しかし、お金儲けにならなくとも、
好きな仕事であればいいのです。
仕事がもたらす報酬が少なければ、
少ないお金の範囲で暮らす方法を工夫すればよいし、
お金が欲しければ
お金の儲かる商売を見つければいいのですから。
何と言っても仕事が面白くてたまらないのが一番です。


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2000年12月19日(火)

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