第374回
自分の目の方を信じたいですね

新聞や週刊誌に載っているスキャンダルが
噂デタラメだと気づいている人でも、
ことが政治の報道や外国のニュースだと
つい本当のことだと思い込んでしまいがちです。
しかし、外国からの報道でも
ニュースの発信をしているのは、
スキャンダラスなニュースでを流している芸能記者と
基本的にあまり質の違わないナマミの人間ですから、
そんなに大きな違いはありません。

外国から発信している現地特派員は
昔からこの地に住んでいる人ではないし、
その国の仕組みや人間関係について
隅々まで知る立場にはおりません。
その上、現地の言葉がペラペラ喋れない場合が多く、
誰にでも会って直接、話をきけるわけでもありませんから、
外国のニュースを流すと言っても、
ニュース・ソースは限られています。

先ずその土地の媒体報道が
最大のニュース・ソースになります。
新聞や雑誌は一通りとっていますから、
わからないことは採用している
日本語のわかる助手から説明を受けます。
時には自分でインタビューに出かけることも
あるでしょうが、
ノリとハサミと面の皮で大半の記事をでっち上げ、
あとは自分の考えでまとめます。
そこのところで先ず真相からかなり離れてしまいます。

それが本社に送られて、本社の編集部で
デスクが更に本社の方針に基づいて訂正をします。
従って記事として活字になるまでに換骨奪胎されて
似てもつかぬものになっています。
私たちの目につく時は、幾重にも手が加えられて
消化のよいものになっていますから、
喉にはつかえない代わりに、
真相からほど遠いものになっています。
ニュースというものは大体、そういうものなのです。

たとえば、私は毎月、中国大陸に行っています。
私が大陸に行って見る大陸と
日本の新聞が報ずる大陸には大きなひらきがあります。
どちらを信じたらいいかときかれたら、
私はやはり自分の目や耳を信じたいですね。


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2001年3月19日(月)

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