第375回
論より証拠、上海に行って見て下さい

日本のジャーナリズムがとりあげている中国のニュースは
総じて暗いものが多いですよね。
なかには敵愾心が裏づけになった記事もよく見かけます。

国営事業が大赤字で、千五百万人を越える失業者が
巷に溢れているとか、
経済が発展しているのはよいが、貧富の差が
益々激しくなっているとか、
いまにも中国経済が破滅するような書き方を
しているのもたくさんあります。

私が見ていると、そうしたニュースは
アメリカの国防部の中国に対する見方によく似ています。
もしかしたら日本のジャーナリズムの対中国観は
アメリカの国防部の見方を
下敷きにしたものかも知れません。
もしそうだとしたら、
対中国政策を間違えてしまう心配があります。

中国が経済発展のプロセスで背負いきれないくらいの
重い荷物を抱えていることは事実です。
ついこの間まで、効率の悪い共産主義体制の下で
自国民さえ何百万人も餓死させたのですから。
それを市場経済に切りかえるのは容易ではありません。
国営事業が市場経済に対応できないため大赤字を出し、
整理統合されたりするのは
何ら不思議なことではないのです。

それでもちゃんと対応できた国営企業も
全体の三分の一くらいはあったし、
海外からの進出企業や新しく興った民間企業に
うまく就職できている人も少なくはありません。
工業化は順調にすすみ、
昨2000年度の中国の対米出超は何と838億ドルに及び、
遂に日本の対米出超813億ドルを越えてしまったのです。
もうアメリカとの貿易摩擦は
日本が一手に引き受ける必要はありません。
中国と一緒の駕籠を担いで
エッサ〜〜とやればよいようになったのです。

中国の大半の人たちは五千年の歴史で
いまが一番いい時代と思っているのです。
日本の新聞が報じているのとは大違いですよね。
どちらが本当か知りたかったら、皆さん、
ちょっと飛行機に乗って
上海まで一跳びしてみるといいですよ。


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2001年3月20日(火)

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