第401回
ヒマ潰しが最大の産業になります

物づくりに使う時間が少なくてすむようになったので、
人はヒマをもてあますようになりました。
もし昔の人が朝から晩まで
田圃の中の草むしりをやっていたように
働きづくめに働いたら、
工業製品など人が必要とする量の
100倍もできてしまうでしょう。
働く人は、いまの100分の1の人だけで足りてしまって、
世の中、失業者で溢れてしまうことでしょう。

ですから、みんなで少ない仕事を分け合って
短い時間で切り上げるか、ほかの分野に動いてもらって、
物づくりでない別の仕事を
やってもらうよりほかありません。
せかせかと忙しく働いているように見えても、
本当は時間をもてあましている人が多いのですから、
ヒマ潰しの方法を考えてあげたら、
すぐにも乗ってきます。

若い人など携帯電話を片手に忙しそうにしていますが、
あれは時間をもてあまして、どうでもいいことのために、
お金を払ってヒマ潰しをやっているところです。

ヒマ潰しの本命は何と言っても娯楽です。
野球やサッカーやゴルフの選手が
現代の英雄みたいに扱われているのも、
わけのわからない歌を唱ったり、
人の書いたセリフ通りに演技しているだけの
テレビ・タレントがわいわい騒がれているのも、
生活にゆとりのできた
その他大ぜいの人々がヒマに任せて、
帽子の中にお金を投げ込んであげているからです。

やっていることと言えば、
球を投げるか、打つか、足で蹴るか、
それだけですものね。
どうしてみんながあんなに
騒ぐのかわからないと思っている人も多いでしょうが、
みんな時間をもてあましているということなんです。
かつて物づくりに使われていた時間を
何に使っていいかわからないのですから、
その使い方を教えてあげたら、
それだけでみんな大喜びでお金を払ってくれます。
パチンコ屋を見てごらんなさい。
時間潰しに困っている人が
世の中にどんなにたくさんいることか。
仕事にあぶれて困っているのは
人の欲しがらない物をつくっている人と
それを売っている人たちだけです。
 


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2001年4月15日(日)

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