第402回
本格的なデフレが定着しそうですね

世の中が大きく変わりつつあることを
肌で感じとっている人は多いでしょう。
年輪を重ねた人ほど過去の体験が身についていますから
勝手が違ってしまいます。
その点、過去の体験のない若い人は
いま起っていることがはじめて体験することですから、
それを当り前のこととして受けとめることができます。

ゆるやかなインフレをともなった
成長経済の時代は終わって、
どうやらデフレを基調とした成熟社会が
この国に定着しそうですね。
バブルがはじけて10年以上がすぎ、
その間に何回か景気が恢復しそうな兆しが見えましたが、
ちょっと泡を吹いたていどで、
そのまま更に下押しをしています。

その間に、倒産する企業は倒産し、
整理される業界は整理され、
辛うじて生き残った企業も人員整理をしたり、
工場や下請けと協議離婚をくりかえしたり、
それこそ住所録を
新しく書きなおさなければならないところまで
追い詰められています。
そのスキマを埋めるように電話やインターネットなど、
IT関係の新興産業だけでなく、
レストラン業から娯楽、スポーツ業界まで
様変わりですから、
やはり世代交替というより、選手交替といった方が
真相に近いでしょう。

なかでも一番馴染みがなく、
対処に戸惑うのがデフレです。
供給が需要をオーバーして過剰生産になると
一時的に物価が下がることは成長期にもありましたが、
2年もしないうちにすぐ恢復しました。
今度という今度はそれが落ち込んだままです。
1929年の世界大恐慌の時にも、
アメリカで4人に1人が失業に見舞われ、
値下がりで採算に合わなくなった家畜を
農家が市場に出す代わりに屠殺して焼却するという
大へんなことが起りました。
私たちの世代になってからは、
日本がファースト・バッターで経験することになります。
恐らくやがてアメリカがそれに続くと思いますが、
どんな目にあうかは
まだ全く未知数と言ってよいでしょう。
これからが人間としての知恵比べでしょうね。
 


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2001年4月16日(月)

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