第408回
「常識の倒産」が本になりました

「仕事を変わりたくありませんか」に続いて、
経済界という雑誌社から
私の「常識の破産」という本が出版されました。

ここのところ、私の単行本が続いているのは
77才の誕生日を私の人生の一巻の終りと考えて、
ちょうどその前に
多くの連載を終らせようとしたからです。
「経済界」という社長さんたちの読む雑誌に
「変わる常識、変わらぬ真理」と題して、
いままで常識として通用してきたことが
この通りもう通用しなくなったという話を
書く気を起したのは、
「もう自分の息子も
 家業の後継者としてはあてにならない」、
「百貨店もスーパーもこのままでは生き残れない」、
「日本人が美徳としてきた
 社員の会社に対する忠誠心も、
 終身雇用制と年功序列給の崩壊と共に
 昔語りになってしまう」
更に
「お金を借りて商売をするよりも、
 銀行をあてにしない時代になるだろう」
等々、私たちが過去において
当り前だと思ってきたことが
次々とひっくりかえるのに年配者ほど
戸惑っているに違いないと思ったからです。

思いつくままに、それを1つ1つ取り上げたら、
「経済界」の雑誌を読む年齢的に私と近い老トルたちが
雑誌を手にとると真っ先にめくって読んでくれたそうです。
まあ、編集長のお世辞もあるでしょうが、
常識とは経験に教えられてできあがった
物の考え方のことですから、
常識で未来を判断できないほど
世の中が変わってしまったら、
常識は破産するよりほかなくなってしまいます。
いままさにそうういう事態が起っているというのが
私の認識であります。

おかげでもう一巻の終わりにした積りが
またあとを書けという話になって
「メシのタネはどこに行った」という
新しい連載がはじまりました。
気がつかないうちにメシのタネに消えられたら
これこそ一大事ですが、
そういう危機感を持っているのも
老トルに共通しているのではないでしょうか。
おかげで「あいつは常識のない奴だ」
と言われなくてすむようになりましたね。  


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2001年4月22日(日)

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