第409回
マイホームにも大きな変化が

物の不足した時代と物が溢れる時代とでは
人のお金の使い方が違います。
1人1人の使うお金は大した金額ではありませんが、
それが集まると大きな流れになって、
産業界全体の地図を大きく変えてしまいます。

たとえば、まだ自分の家も持たない人が多かった頃は、
「狭いながらも楽しい我が家」を自前で持つのは
人々の夢でした。
経済が成長するにつれて、収入がふえると、
人々はすぐにマイホームにとびつきました。
家と言っても、庭つきの1戸建もあれば、
マンションもあります。
土地は年々、猛烈な勢いで値上がりしましたので、
1戸建てを手に入れようとすれば、
郊外に住むよりほかありません。
地価が上がる度に「おうちはだんだん遠くなる」
というのがサラリーマンの実感でした。

それに対してマンションは高く建てられますから、
交通の便のよいところにあります。
一戸建とマンションのどちらを選ぶかについては
人によって考え方が違います。
値上がりを重んずる人は値上がりするのは土地であって
建物ではないから、
少々遠くても郊外の一戸建を選びました。
「タイム・イズ・マネー」なんだから
時間の節約に重点をおく人は少々窮屈な思いをしても、
勤務先に近いところにあるマンションを選びました。

土地のことしか念頭にない人は
マンションを敬遠しましたが、
私はそんなことはない、
マンションには地理的な希少価値があるし、
賃貸物件としての条件もよいと言って
マンションへの投資をすすめました。
経済が成長していた間は、どちらも
値上がりする一方だったので、
お金が貯まってから買うのでは間に合わず、
私は借金をして我が家を手に入れておかないと、
「家が立たずに腹が立ちますよ」
と冗談を言いました。

早くにその通りにやった人は財産をつくりましたが、
バブル期になってからあとを追いかけた人は
逆に財産を失ってしまいました。
物の不足する時代と物の溢れる時代では
やり方を変えないと駄目なんです。  


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2001年4月23日(月)

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