第412回
いくらに貸せるかが家の財産価値です

無理のない借金なら、
借金をしてマイホームを手に入れても
さしつかえないと言いましたが、
無理のない借金とは何を基準にして言うのでしょうか。

先ず毎月支払う元利の返済が家賃とあまり違わなければ、
もちろん、借金が怖しいということはありません。
そんな有利な買物があるかと
首をかしげるかも知れませんが、
古い建物で、売手がお金に困って売り急いでいる場合には
時々、そういうことも起こり得ます。
丹念に時間をかけて探していると、
時にはそういう物件にぶつかることがあります。

次に毎月払う家賃と金利が見合っていて、
毎月の返済額が毎月貯金しようと
考えている金額の範囲内なら心配はありません。
毎月の貯金を現金で銀行や郵便局に貯金する代わりに、
不動産で貯金していると思えば、
無理をしていることにはならないからです。

しかし、その場合でも万一、
自分がその家に住まなくなった時に、
他人に貸して同じだけの支払いが
できるかどうか考えて見る必要があります。
いまは昔と違って転勤も多いし、
自分が住まなくなった途端に
借金の返済ができなくなったら、
心配事が1つふえてしまうからです。
また売却した場合、損をしないですむかどうかも
勘定に入れて見る必要があります。

そういう目で見ると、郊外の一戸建よりも
交通の至便なところにあるマンションの方が
賃貸には有利でしょう。
家を売るとなると、仲介料もかかるし、
売買の手続きや税金のこともありますが、
賃貸に転用できるなら、
消耗品だった家が財産に変わって
収入をもたらすようになります。

アメリカでは不動産の価値は
それを貸した場合にもたらされる収入の額から
逆算する習慣があります。
日本では土地や建物に時価があって
独自の動きをしてきましたが、
これからはアメリカ式の時価に近づくことになるでしょう。
財産価値という基準から見ると、
立派な家であるよりも、いくらに貸せるか大切です。


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2001年4月26日(木)

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