第421回
就職先の悪口を言う奴は最低です

このところ、私はアジア交流センターに登録した人たちの
就職の世話にかなりの時間を割いています。
仕事を探していた人からも人材を探していた側からも、
とても感謝されて、いいことをしてあげたなあと
充実感を味わっている半面、
情けないなあとがっかりする場合もしばしばあります。

ある食品会社の社長さんから、
将来、自分の会社の財務の担当者になれるような青年を
世話してくれませんかと依頼を受けたことがあります。
山のような履歴書をひっくりかえして見ると、
そうした経験を持った候補がいたので、
早速、面談に行かせました。
間もなく双方から採用がきまった旨、通知があり、
私もよかったなあと喜んでおりました。

ところが、1ヵ月ほどして、
本人から新しく就職した会社の内部組織が
テンデンバラバラで、
従業員も同族会社のやり方に
不満を持っている内容の批判的な手紙が届きました。
おやおやと私はとても意外に思いました。
私なら勤めた会社の欠点を外へもらしたりしません。
その欠点を補うためにやとわれたのですから、
どうすればそれができるか考えるのが当たり前だし、
思案にあまったら、社長に意見を具申します。
それでもナシのツブテであれば、
最終的に自分の進退を考えます。

また中小企業なら
どこも同族会社の色彩が強いのは当然です。
そこからスタートして
同族会社から脱皮しようともがいているからこそ
外部の人材を採用しようとしているのです。
最初からきちんとした組織を期待しているのなら、
そういう大企業に就職すればいいし、
そうしたチャンスからはずされた人に
ツべコべいう権利はない筈です。

自分に会社の欠点をなおす能力もなければ、
環境に順応する能力もないのに、
試用期間中の就職先の悪口を言うなんて
最低と思いませんか。
どうも勝手が違ってしまったらしいと思いましたが、
もう少し様子を見ようと私は注意深く見守っていました。


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2001年5月5日(土)

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