第441回
外国に行って農業をやる時代が来ます

グローバル化の時代と言いますが、
モノでもカネでもヒトでも国境をこえようとすると、
さまざまの障害にぶつかります。
ネギでも生椎茸でもそうですが、
トマトにしても、たとえばナマのものを
韓国から輸入できますが、
中国産ということになると途端にダメなんですね。
ですからスーパーで売っている
小粒のトマトの包装をよく見ると、
韓国産と表示がしてあります。

海はどこもつながっていて魚には国境がありません。
だから飛行場では肉類や野菜果物類の検査がありますが、
海産物はどこもフリー・パスです。
それが陸にあがると、たちまちきびしい縄張りがあって、
どこそこには口蹄疫がある、
どこそこには狂牛病があると言ってストップがかかります。
輸入の許可された野菜でも、
泥をきれいに洗いおとすことが要求されます。

しかし、地価や労賃や農産物の生育条件に
大きな違いがある以上、
農産物が国境をこえて販売される動きを
抑えることはできなくなります。
いまのところは色々と理由をつけて
その輸出入にブレーキがかかっているので、
完熟トマトや温室ミカンの栽培ができますが、
外国のもっとコストの安いところで、
同じ栽培法をやれば、
同じものがもっと安い値段でできてきます。
だから園芸のような芸術的農業なら大丈夫だと
安心してはおられません。

現に、葱や生椎茸で起っていることが、
トマトやミカンでも起るでしょう。
中国のトマトは輸入禁止でも、
ジュースに搾れば輸入ができます。
永田式の栽培はパイナップルに既に利用されていて、
海南島からハワイ産では比較にならないような甘いパインが
日本に輸入されています。
これだけ甘いパインなのに、不思議なことに、
人体実験をしたある糖尿病の専門医の実験によると、
いくら食べても血糖値が上がらないそうです。
農業は土地に縛られると言うけれど、
日本の土地には限りません。
志のある人はいまに外国に行って
農業をやることになるでしょうね。


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2001年5月25日(金)

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