第449回
デフレの中の新しいマネー・ブーム

みんなお金を使わなくなりましたね。
みんながお金を使わなくなると、
物が売れなくなりますから、
商売をしている人はお金が儲からなくなってしまいます。
デパートに入ってもお客さんは少ししか入っていません。
あれでどうやって商売をするんでしょうね。

物が売れなくなると、
値下げをして売るよりほかなくなります。
値下げをすると、儲けが少なくなりますから、
商売はますます難しくなります。
すると、みんなで財布の紐を締めてかかりますから、
もっと物が売れなくなります。
経済は循環をするもので、
いい方向に向う時はドンドン良くなりますが、
悪循環をしはじめると、
ドンドン悪くなって行きます。
いまの日本は悪い方へ循環しているところです。

俗におあしというように、お金には足があって、
ふところからふところへと動いていると
景気は良くなります。
反対にどこかのふところにとどまったまま動かなくなると、
物が売れなくなりますから、不景気になります。
いまの世の中は金持ちだけでなく、
貧乏人までお金が出て行くことに
ストップをかけてしまいますから、
悪循環がとまらないのです。
貧乏人は使うお金がないんだから
当たり前だとおっしゃるかも知れませんが、
それは間違いです。
お金もないのに気前よく使う人だから貧乏しているのです。

そういう人まで節約ムードに左右されて
お金を使わなくなれば、
小金持ちがふえる一方で、景気は悪くなってしまいます。
こんなに景気が悪いというのに、
最近の新聞雑誌を見ても、
お金儲けの記事がうんと目立つようになりました。
バブルの最中にマネー・ブームの再来ですね。
それも一番景気の悪いさなかで起っているのですから、
不思議だと思う人があるかも知れません。
お金は儲けにくくなりましたが、
お金を使わない人がふえたので、
お金をふやしたい人がふえているのです。
デフレの中のマネー・ブームは
いままでになかった新しい現象です。


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2001年6月2日(土)

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