第492回
気の遠くなる程の潜在需要があります

日本では中国があまり強い国にならない方が
いいと思っている人がいます。
なかには中国に内紛があって、
経済があまり発展しない方がいいと
ひそかに願っている人もあります。

でも向こう岸の火事だと思って安心してはいられません。
もし中国が乱れてメシが食えなくなった人が
一億人もボート・ピープルになって
ドーッと日本におしかけたら、
日本はどうする積もりでしょうねと
小平さんも言っていました。

迷惑がかからないだけでも有難いのですから、
お隣りの不幸を喜ぶよりも、
しあわせを祈る方がいいですね。
日本やアメリカの生産事業が飽和点に近づいたおかげで、
いまは世界中のメーカーが資本と技術を持って
中国に進出しています。
そのおかげで、仕事のなかった中国の人にも
仕事があるようになり、
仕事の多い沿海都市に仕事の少ない地方の農村から
人口の大移動が起こっています。

ですから、深でも上海でも
新しい大規模工場には従業員の居住する設備があり、
何千人という単位で地方から出稼ぎに来ています。
何年か働いたら貯蓄もでき、
それを持って田舎に帰って家の一軒も建てて
親孝行がしたいと考えている若い人が多いのですから。

14億の人がマイホームをつくることを考えたら、
仕事はまだこれからいくらでもあります。
その夢がまだほとんど実現していないのですから、
セメントだって、ガラスだって、鉄筋だって、
いくらでも需要があると思いませんか。

日本は既に飽和点に達したから、
もう仕事はないのだと思いあきらめることはありません。
どんな仕事が自分に似合いかという選別があるだけで、
日本に出稼ぎに来る中国人があるように、
中国に出稼ぎに行く日本人があっても
少しもおかしいことはありません。
野菜をつくったり、ワインをつくったりするのだって
日本人は日本でやらないといけない
ということはないのです。
消費は人口で勝負するようなところがありますから、
人口の多いところで所得のふえる時が
最大のチャンスなんです。


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2001年7月15日(日)

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