第548回
中国の不動産投資も利廻り本位で

日本人は成長経済の時代に
不動産で甘い汁を吸った経験がありますから、
中国の経済成長がはじまると、
すぐにも「夢よ、もう一度」とあらぬ連想をします。
私の周囲にも、日本の不動産ブームは終わったから、
中国に行ってもう一度、勝負がしたいと
相談を持ちかけてくる人がおります。

でも土地を買って、
マンションや事務所ビルを建てて分譲する商売は
今後といえども、日本人には難しい商売です。
私が実際に手がけて、さんざんな目にあっていますから、
とてもおすすめする気にはなれません。
あちこち口を大きくあけて待っていますから、
さんざ食い物にされて、
最初の予算が50%増しくらいですすめばよい方でしょう。
その上、完成した頃には、
値下がりしたり、市況が悪化したりしますから、
金ぐりに四苦八苦してしまいます。
私の場合は、家賃が10分の1まで下がって、
5年も赤字に苦しめられました。

しかし、不動産が株のように大きく揺れ動くということは、
開発には向いていないが、投機的な商売をやる人と、
投機を超越して利廻り中心に長期投資をする人にとっては
チャンスがあるということです。
同じ不動産を扱うにしても、
土地から買ってビルを建てて分譲するより、
安い時に買って暴騰したら売る人にチャンスがあるし、
また安い時に利廻り採算に乗る買い方をして、
じっと待っている人は、
経済の発展する時期にめぐりあわせているのですから、
値上がりによって報われる可能性があります。
そういう角度から見れば、
中国の不動産が有利な投資対象であることに
異論をさしはさむ余地はありません。

従って中国の不動産を手がけたい人は、
自分で開発するよりも、商業的な発想をするに限ります。
ブローカー業務も可能です。
時期から言っても、
長いトンネルを通り抜けたところですから、
損をさせられる可能性は少ないと私は見ています。


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2001年9月9日(日)

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