第604回
道という道が北京に通じます

ことしの北京は冬も近づきましたが、
例年の北京と様子が少し違います。
2008年のオリンピック開催地に決定したからです。

またテロ事件をきっかけに
世界中が同時不況におちいるところですが、
恐らくその影響を最も受けにくい国の首都だからです。
ブッシュがアメリカの大統領に当選してから、
中国とアメリカの関係はギクシャクしていましたが、
9月11日の事件以降、態度が急変して、
中国を仲間扱いするようになったので、
中国の国際地位も一変してしまいました。

もちろん、アメリカの消費が落ち込めば、
中国からアメリカへの輸出も減退しますから、
全く影響を受けないということはありません。
世界中の株価が一せいに暴落しても、
中国A株だけは
野中の一本杉のように豪然と聳えていましたが、
ここのところ下向きはじめました。
しかし、恐らく香港株や台湾株のような落ち込み方は
しないでしょう。

アメリカの消費が減るとしても、
高級品や中級品がまともに被害を受けるでしょうが、
安価な衣料品や日用雑貨は生活必需品ですから
そこそこの需要はあるでしょう。
そういう大衆消費財を中国が供給しているのですから、
最も影響を受けにくいことも事実です。

その一方で、7%前後の経済成長を目標とし、
その実現に全力をあげるでしょうから、
中国は世界で最も成長率の高い地域ということになります。
同時に一番有望な消費市場でもありますから、
低成長の地域から引き揚げた資本が
中国めがけて集中してくることが考えられます。
ちょうど中国と台湾のWTO加盟が実現する時期でもあり、
海外資本にとって安心して進出のできる
唯一の地域と言ってよいでしょう。

ちょうどその時期に北京オリンピックということになれば、
中国における外資が北京に集中することは
誰の目にも明らかです。
日本では利用車の少ない高速道路の開発を
中止しようかという議論が盛んですが、
中国では全国の高速道路という高速道路が
北京へつながる時期にさしかかっているところです。


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2001年11月4日(日)

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