第644回
サービス業中心の時代になります

機械化と合理化によって労働の生産性は上がりました。
労働の生産性が上がっても、
労働力の不足が続いている間は、労貨は上がり続けます。
しかし、仕事が少なくなると、
労働の生産性があがったことが仇になります。
少ない労働時間ですぐ間に合ってしまいますから
失業が我が身にも起こってきます。

もし国内だけの問題なら、
労働者が皆でスクラムを組んで
労働時間を減らして仕事を分け合えば
問題は簡単に片づいてしまいます。
たとえば1日に4時間働くだけでメシが食えれば、
あとの時間をもてあますかも知れませんが、
天下泰平でしょう。
でも国際競争がありますから、
8時間労働でも仕事を賃金の安い国に奪われて
無くなりつつあるのに、
労働時間をいま以上短縮したら、
仕事そのものが無くなって、
それこそメシの食い上げになります。
いまのままでも仕事は少なくなるし、
いまよりもっと働いても、
仕事はもっと減るという難しい時代に
ぶつかっているのです。

こういう時代は
人のできない仕事のできる人は心配ありませんが、
競争社会を生きている人は、
外国に出稼ぎに行くか、国内に残っている仕事を
皆で奪いあうようにしてやるよりほかありません。
いくら仕事がなくなると言っても、
国内に人が住んでいる限り、
仕事が全くなくなってしまうことはありません。

工場で物をつくる仕事は
大半がなくなってしまうでしょうが、
たとえば老人の面倒を見る仕事とか、
健康産業はふえます。
また郵便局とか、道路公団のような
効率の悪い親方日の丸産業は脱落するでしょうが、
それと入れ代わる新しいサービス業は、
もっと神経の行き届いた
スマートな形態に変わるでしょう。
またお金を借りて商売をしても儲からなくなるので、
銀行はもっと縮小するでしょうが、
貯めたお金を直接自分で運用する人がふえますから、
証券会社とか資金運用を手がける投資会社は
商売が繁盛するようになるでしょう。
銀行がその分野に商売替えをすることも考えられます。


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2001年12月14日(金)

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