第661回
1400兆円を枕にいい夢を

2001年は21世紀の初年度でしたが、
大へん衝撃の大きな一年でした。
私は21世紀といっても去年の続きだから、
大した変化はないだろうとタカをくくっていましたが、
9月11日のテロ事件からはじまって、
長い間、鬱積していた矛盾が
一きょに噴出してしまいました。

ITブームがほぼ一巡して、
この次、アメリカに何が起るかと
首をかしげていた矢先のことですから、
これからどんな展開になるか
世界中の関心が集まっています。
アフガン戦争のかげにかくれているために、
アメリカの悪いニュースは
まだほんの少ししか報道されておりません。
年明けと共に消費の減退と景気の悪化が
次々と表に出てくると、
アメリカの証券市場は更に大きく下げて小さく戻す動きに
変わることが考えられます。
対米輸出にかなりウエイトのかかっている国々は
大なり小なりその影響を免れることはできませんから、
世界同時不況という場面も
想定の中に入れておいた方がいいでしょう。

中国もそのあおりを食うことは間違いありません。
しかし、アメリカ人が財布の紐をひき締めにかかって、
何とか安上がりに暮らす方法はないかと考える時に買う
安い生活日用品の主たる供給者は中国ですから、
同じ影響を受けると言っても、
アメリカ国内のメーカーよりは
衝撃が少なくてすむかも知れません。
衝撃の少ない順序に景気の恢復が早いとすれば、
来年以後、
世界中の資金が中国に集中することも考えられます。
従って「世界の工場」としての中国の地位は
一段と鮮明なものになるでしょう。
少なくとも21世紀の前半は
中国を中心としたアジア時代になることは
はっきりと見えています。

「じゃ日本はどうなるんだ」
と皆さんは顔を曇らせるかも知れません。
そういう時には「千4百兆円の資産」のことを
頭に思い浮かべて下さい。
駄目だ駄目だと言われても、
日本はまだまだ世界一の債権国なんです。
お金を枕にして正月が越せないというのもおかしな話です。
夢が現実になるように、どうぞいい正月を迎えて下さい。


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2001年12月31日(月)

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