第666回
あとずさりで未来は生きて行けません

商業が思わしくなければ、大企業ならトップが変わります。
あとを継いだ人が辣腕を発揮して
うまく立て直すことができれば、
「中興の祖」と言って謳われます。
でも、何回、人が変わっても斜陽化の激しい業種は
うまく行かなくなって倒産することになります。
そこに至るまでにかなり時間がかかります。
その代わり時間がかかった分だけ負債も大きくなり、
周辺に大へんな迷惑をかけます。

中小企業は底が浅い分だけすぐに沸きますが、
ちょっと強い風にあたっただけで
簡単にぶっ倒れてしまいます。
昨今のように、大メーカーが軒並み大赤字に見舞われると、
下請けへの発注がきびしくなりますから、
仕事をもらえる企業ともらえない企業とでは
明暗が分かれてしまいます。
また小売商では商売の大半がデパート、スーパー、
コンビニ、チェーン・レストランに奪われて
姿を消してしまったので、
大企業の同業者同士の激しいつばぜりあいで
生きるか死ぬかの激しい競争が起っています。

メーカーも流通業も、
個人営業のレストランや小料理屋でさえも、
少なくなったお客をみなで奪い合う形ですから、
店じまいにならなくとも、
人減らしに手をつけないわけには行きません。
倒産した企業の社長は生きて行くためにも
新しい商売を探さなければならないし、
失業した従業員は新しい職を探さなければなりません。
現にまだクビのつながっているサラリーマンだって、
クビがとぶ前にもう少し将来に希望のもてる職業を
探す必要を感じているに違いありません。

こんなご時世に新しい仕事は
どうやって探すものでしょうか。
はたしてそういう仕事があるものでしょうか。
またどういう要領で探せばいいものでしょうか。
先ずはっきり言えることは、
社長だった人は社長だったことを忘れることです。
課長だった人は課長だったことを忘れることです。
過去の方を向いてあとずさりをするような姿勢では
未来を生きて行くことはでません。


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2002年1月5日(土)

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