第670回
プロでも成功できるとは限りません

日本から海外にとび出したい一心で、
美容師の俄か勉強をした青年は慶応大学を出て、
一流商社に勤めていました。
私のアドバイスを素直に受け入れて、
ともかく女性の髪の毛の洗い方からヘアカット、
パーマまで一通りのことはできるようになったのですから、
実行力のある人と言っていいでしょう。

しかし、好きでなった美容師でありませんから
長続きしませんでした。
自分で女性の髪の毛をいじらなくとも、
経営者として美容師を使い、
美容院のチェーンを拡げて行く道は残されています。
一頃、店を3軒までふやしたこともありましたが、
その後全部他人に譲ってしまったところを見ると、
やはり手に合わなかったのでしょう。

商売には向き不向きがありますから、
商売を変えることはあり得ることです。
その後、何回も商売替えをして、
いまでは行列のできるラーメンのチェーン店の店主として
成功しています。
貿易商を目指したのが、美容院からスタートして、
いまのところはラーメン屋のオヤジさんですが、
外国へ行って一旗あげたいという初志は貫いたのですから、
それはそれで一貫した人生です。

私は若い人が海外に出て仕事をしたいと言って
相談に見えると、
できるだけ専門知識や特技を身につけることをすすめます。
よその国に行ってその国にとって
プラスになるようなものを持っていなければ、
向こうにとっても歓迎する理由がないし、
自分にとってもメリットがないと思います。
しかし、専門知識があるからと言って、
その専門知識を元手にして成功できるとは限りません。
専門知識は自分を売り込むとっかかりにはなりますが、
それを事業として成功させるためには
経営の才能が必要だからです。
世の中には専門知識はあるけれど、
経営能力のない人もおれば、経営能力はあるけれど、
専門知識はないという人もおります。
お互いに長短相補うチームを組むことに成功した人が
勝ち組になるのです。


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2002年1月9日(水)

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