第683回
円安の中で失業がますますふえます

日本は近隣諸国から見ると、お金をたくさん持っている人が
お金を抱いたまま使わずに悩み抜いている姿に見えます。
持っているお金をもっと儲かる事業に投じても
(但し、日本国内ではありません)
もっとお金が儲かって活気づくし、
持っているお金をもう少し気前よく使っても、
もう少し環境が明るくなるのに、
逆に逆にと財布の紐を締めて、
自縄自縛におちいっていくんです。

消費を刺戟しなければならない時に消費税をあげているし、
浪費でもいいからデパートや飲み屋の売上げを
刺戟しなければならない時に、
会社の交際費に禁止的な税金をかけています。
もう国内は労賃が高くなりすぎて
生産基地としての魅力は完全に失ってしまったのですから、
お金はもっとお金の儲かるところに
出稼ぎに行けばよいのです。
それを銀行に預けっぱなしにして、
自分たちもお金について出稼ぎに行こうとしませんから、
日本国内は千4百兆円の個人金融資産を抱えたまま
失業者ばかりふやして行く失業列島になりつつあるのです。

そうは言っても、政策の大転換がない限り、
円安は当分(多分、1年から2年)続くでしょう。
どうしてかとういうと、
アメリカの強勢がまだ続いているからです。
アメリカが双子の大赤字を抱いていた
レーガン時代のリクツから言えば、
ドル安になるべきなのにドル高が続き、
世界中のお金がアメリカに集まりました。
実態を反映してドル安に転じたのは2年もたってからです。

リクツから言えば、アメリカの経済が悪化すれば、
ドルは下がる筈です。
でもアフガン戦争の成行きから見ても、
アメリカの勢いはまだまだ他を圧しています。
すると、アメリカの経済が悪化すれば
アメリカに輸出をしている国は
もっと悪い影響を受けると言って
アメリカよりも通貨が安くなるというのが
いま起っている円安現象です。
恐らくドル安がはじまるのはみんながアメリカ経済の悪化に
麻痺してしまってからのことになるでしょう。
その間に日本では
円安のまま失業が容赦なく進行することになります。


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2002年1月22日(火)

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