第691回
経済の発展が政治体制を変えます

昆明から上海に向かう飛行機の中で
考えたことがあります。
良い事も悪い事も含めて、
いよいよ中国の時代がはじまるということです。

旅行に出る前に
旅先で読む本を何冊かトランクの中に入れて
東京を出発しましたが、
その中の1冊にゴードン・チャンという
中国系アメリカ人の書いた
「やがて中国の崩壊がはじまる」
という本があります。
題名から見る限り何となく
中国共産党を目の敵にしたきわ物という感じがしますが、
どんなアングルから中国を見ているのか、
知りたいと思ったので、
東京を出発する前日に本屋で買って
トランクの中に入れたのです。

道々、飛行機の中で頁をめくったのですが、
共産党は必ず滅びるという確信が先にあって、
その目ですべての現象をとらえています。
その割りにはよく調査もしているし、
情報も正確で、説得力のすぐれた立派な本でした。
経済の発展に政治体制が追いつかないので、
政治体制そのものが
人民から愛想をつかされる日が必ず来る、
それも5年以内に・・・というのが結論ですが、
なるほどと思わせる説得力もありますが、
恐らくそういう展開にはならないだろうというのが
私の感想です。

というのも
共産党に追い出されて台湾に逃げ込んだ国民党は
共産党に負けないほどの一党独裁を続けましたが、
その挙げ句、台湾の経済が発展した段階で、
追い詰められて多党化と民主化に移行しました。
その過程を私は現実に見てきたからです。

台湾が憲兵と警察によって治安を維持していた頃、
政府の役人たちは特権階級でした。
それが経済の発展と共に公僕になり下がって、
間違ったやり方をすると役所の前で待ち構えている民衆に
腐った卵を投げつけられるようになりました。
台湾で腐った卵が新鮮な卵より値段が高いのは
腐らせるのに時間がかかるからだと
説明を受けたことがあります。

台湾で一ぺん実験して成功した政治改革の知恵が
大陸で応用されないわけがないというのが私の見方です。
その代わり武力に訴えるより
少々時間がかかると思いますが。


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2002年1月30日(水)

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