第700回
良心的な仲介業者を見つけること

日本でマンションの開発をしたことのある人なら、
上海や北京に行ったら
すぐにもマンション建設をやりたい衝動に
駆られるに違いありません。
マイホームを持っている人はまだ僅かだし、
海外からドンドン企業が進出しているし、
中国人も外国人も日本のような一戸建てには住まず、
マンションに住むのが当たり前ですから、
マンションに対する需要は
いよいよこれからだという気がしてしまいます。

私も11、2年前、最初に大陸に乗り込んだ頃は
そういう受け取り方をしていました。
ですから、不動産建設に真っ先に手をつけました。
しかし、実際にやってみると、
役所の手続きからはじまって、
建築物ができあがるまでに無数の障害があって、
(これは外国から乗り込んだ私たちだけでなく、
 地元の業者も同じ目にあわされることを
 あとで知りました)
しかも必ず納期の遅延と予算のオーバーに見舞われます。
私の経験によれば、実際にかかる経費は
予算の50%増しですんだらよい方です。

その上、販売や賃貸しでも大へんな競争にまきこまれます。
不動産の相場は株に負けないくらい大きく動くので、
赤字にならないですめば、
不幸中の幸いとしなければならないでしょう。
私自身もそういう目にくりかえしあわされたので、
中国で不動産投資をやるなら、自分で建設からはじめず、
他人の建築したものの中から、
自分の要求にあったものを物色して買うに限ると
思うようになりました。
開発業者の中には予約金を受けとっておいて、
途中で工事をストップしたり、夜逃げするのもあるし、
家賃の保証をしておいてその通り履行しない者もあります。
また完成しても権利書がもらえないために、
転売ができないものもあります。
そういう事情を知らないために買ったはいいが、
売るに売れず立ち往生をしている人もたくさんおります。

中国で不動産投資をする人は
そういう事情をちゃんと説明してくれる
良心的な仲介業者を見つけることが先ず第一歩です。


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2002年2月8日(金)

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