第717回
失業は新しい職を選ぶチャンスです

物が売れるようになれば、人も売れ残るようになります。
いい学校を出て一流企業に就職しても
前途に希望がなくなれば、それをやる気を失います。
従って一流大学を出ても就学をしない人もふえますし、
また折角、就職をしても中途で退職する人もふえます。
何が何でも会社にしがみつきたいと思うのは、
自分の考え方を変えることのできない
融通のきかない人くらいなものでしょう。

就職ができないものなら、
就職しないでも生きて行く方法があります。
フリーターの仕事もあるし、
人材派遣会社に採用してもらって
どこの会社でも向こうが勝手に決めた仕事場に行って
働く手も残っています。
どうせ正社員でないのですから、
お金の欲しいときだけ働いて、
お金の余裕ができた時に
好きなところに旅行に行くこともできます。
金持ちニッポンの高級遊民は
よその国ではちょっと真似のできない
羨ましい存在なのです。
糞真面目に働いている人に向かって
「人はどうして働かなければならないのですか」
と反問することだってできます。

しかし、本当はそういう有難い時代を
生きているのですから、
自分にとって本当にやり甲斐のある仕事を
探すにこしたことはありません。
私の場合は自分のクラスメイトたちが
一流企業に就職した時代に
植民地に生まれたばかりにその願いが叶わず、
就職と関係のない職業を選んだのですが、
いまは一流企業にそれだけの魅力もない時代ですから、
もっと自由に自分の好きな職に就くことができます。
人に選ばれるより、
自分からすすんで職を選ぶことのできる時代ですから、
何が必要かというと、どこにそういうチャンスがあるかを
見極める能力ということになります。

若い人たちの就職の世話をするために、
その人たちの去就を見ていると、
「あッ、ここが一番大切なところなのに」
というところを平気で取り逃がす人を見ることがあります。
人の運命は定められているというよりも、
自分が決めるものだという場面にしばしばぶつかります。


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2002年2月25日(月)

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