第733回
農村にも研修生を入国させて下さい

いま日本国中に休耕地がふえています。
自分たちの食べる食糧も
半分は輸入に仰いでいるというのに、
田圃も畑も草の生えるに任せているのです。
農地だって長く手入れをしないと、
そのうちに「夏草や、つわ者どもの夢の跡」
ということになってしまいます。

ではどうしたらいいかというと、
全く方法がないというわけではありません。
もう10何年も前のことですが、
永田農法で有名な永田照喜治さんから
大分県の杵築にある蜜柑山を買わないかと誘われて、
大分空港まで飛び蜜柑山を見に行ったことがあります。
とても眺めのよいところで、
別荘地にしてもおかしくない良いロケーションでした。

永田さんに言わせると、
大分県はお役所の行政指導によって蜜柑の生産過剰になり、
値段が大暴落をしているけれども、
自分の農法で栽培をすれば、温室にしなくとも、
温室ミカンに負けない糖度の高いミカンができる、
温室ミカンは
ふつうのミカンの10倍の値段をしているから、
充分、引き合う筈だということでした。

「でもいまやっている人はどうして山を売るのですか」
ときいたら、
「年をとって別府で働いている息子さんと
 一緒に住むためです」
という返事でした。
「すると蜜柑畑の手入れは
 誰にやってもらえばいいのですか」
とききかえしたら、
「それが・・・・・」
と口ごもってしまいました。
「誰か代わりに
 畑の世話をしてくれる人があればいいけれど、
 畑を買ったばかりに
 蜜柑の面倒まで見なければならないのでは困ります。
 たとえば、農業をやる人を中国から研修生として
 3年間に限って入国させてくれれば話は別ですけどね」

結局、それはできない相談だということになって
話は立ち消えになってしまいましたが、
もし農業の研修生としてでも、
外国人労働者を入国させる制度があるとしたら、
多分、私は農業にたずさわっていたのではないかと
思います。
それはいまの農村のスキマを埋める新商売にも
つながるのではないでしょうか。


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2002年3月13日(水)

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