第830回
値段の次は味で勝負する時代です

物ができすぎて
消費に対する意欲が減退している時代ですが、
いくら景気が悪くても食欲だけは減りません。
ですからデフレの中にあっても、
3度のメシはしっかり食べています。

レストラン業も社用族相手の高級店は
とっくの昔に店じまいをしてしまいましたが、
まだ命脈を保っている店でも閑古鳥が鳴いているだけです。
その半面、淋しいふところにあわせて
大衆的な値段で食事を提供している店は
チェーンをドンドン拡げて全国を席捲する勢いです。
そのトップを切っているのはマクドナルドですが、
そのあとを追っている和食やイタリア料理や焼肉屋も
決してバカにはできません。

私は世の中の移り変わりに興味を持っているので、
よくそうした店に足を運んでいますが、
レストラン・チェーンに共通した特徴は
何と言っても値段が安いことです。
もう1つはあまりおいしいとは言えないことです。
きっとチェーン店を展開しようと考える人は
味に熱心な人よりも経営に熱心な人が多いからでしょう。
レストランに来る人も味にうるさい人よりは、
値段にこだわる人の方がずっと多いから、
それはそれで何とかなって行くのです。

でも世の中にはおいしい物を食べたがる人も
たくさんいます。
まずくてもガマンのできる人だって、
まずいよりはおいしい方がいいにきまっています。
だから同じ値段なら、
まずい店よりはおいしいと評判の店に足を向ける筈です。
この次、チェーン店をつくろうと心がける人は
多分、安いだけではなくて、
味もそこそこの店づくりをしなければならないでしょう。
いままで繁盛してきた店も
お客をとられてしまわないように、
味の向上に力を入れる必要があります。

メーカー業が勢いを失った分だけ
サービス業に人気が集まりますが、
競争は一そう激しくなります。
味はレストラン業を営む人たちの
この次の目標になることは間違いありません。


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2002年6月18日(火)

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