第844回
韓国も「彼は昔の彼ならず」になりました

ワールド・カップで韓国チームが大健闘をして、
アジアのために万丈の気を吐きました。
恐らく手放しで狂喜しているのは韓国の人たちでしょう。
とりわけ日本が敗退して韓国が残ったことは
長年にわたって
日本の後塵を拝してきた韓国の人たちにとって
胸のすく思いがしたに違いありません。

隣国同士でお互いにいがみあうのは
何も日本と韓国だけではありません。
古くはドイツとフランス、最近ではインドとパキスタンが
一触即発の緊張した関係におかれています。
朝鮮半島と日本列島はすぐお隣りにあるだけに
歴史上の怨念が積みかさなって、
とても仲が好いとはお世辞にも言えない間柄です。
戦後、朝鮮半島は日本の統治から離れ、
曲りなりに独立国家になりましたが、
南北に2分されて分裂と敵対の悲劇が
いまだに続いています。
その中にあって韓国が工業化の成功によって
日本につぐ経済先進国になりましたが、
この前のアジア金融危機の直撃を受けて
一瞬はどうなるかとハラハラさせられました。
しかし、企業倒産したり、
外国資本に買収されたりするなかで、
いち早く頽勢を挽回し、三星半導体や三星電子のように
日本をしのぐ勢いで世界市場に挑戦している企業も
少なくはありません。

私はたまたま三星物産の創業者である李乗さんと
20年近い親交があり、
三星半導体の工場の建物をつくっている時に案内されて
見に行ったこともあります。
つくる時から知っているので、
ついいつまでも新米と思いがちですが、
三星電子の最近売り出した携帯電話はアジアの市場で
日本製品を圧倒し、
その付随を許さないほどの人気を博しています。
日本よりあとに、しかも日本のメーカーの技術を借りて
はじまったからと言って、
いつまでも子供扱いしたら大へんなことになりますね。

現代や大宇も三星のあとを追って
中国大陸に進出していますが、
現代の建築機械やエレベータは数量だけで言えば、
恐らくナンバーワンでしょう。
「彼は昔の彼ならず」ということが
いま日本の周辺で起っているのです。


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2002年7月2日(火)

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