第847回
アジアの盟主が交替するという実感

中国の軍事力が弱く、且つ経済力も劣っていた頃は、
日本がアジアの盟主でした。
でもアジアの盟主としての日本は
欧米の方ばかり向いていて、
アジアの国々に対しては
上から見下ろすような態度に出ていたので、
アジアの国々からは親しまれているとは言えませんでした。

戦後、廃墟の中から不死鳥の如く舞い上がって
奇跡的な再建に成功した日本は、経済的に実力をつけ、
アジアの国々にも経済的な援助をするようになりましたが、
お金を出している割には不思議と人気がありません。
多分、外交が下手だからということもあるでしょう。
瀋陽総領事館の亡命騒ぎに対する
一連の動きを見てもわかるように、
心のこもらない、事なかれ主義の役人的根性で
アジアの人たちに接しているからです。
こんなつきあいなら、
お金を使っただけ無駄遣いをしたようなもので、
効果がないばかりでなく、バカにされることさえ起ります。

日本の景気が長期にわたって低迷しているなかで、
世界中の資本が中国に集中し、
「世界の工場」として稼働するようになれば、
中国人の所得水準も上がるようになりますし、
市場としてのスケールも大きくなりますので、
中国人の発言権が年と共に強くなります。
いま東京に行って、
それから上海に入る欧米人たちは両方を較べて、
日本の経済力が東京から上海に移りつつあることを
実感しています。
恐らく10年を出でずして
アジアの盟主が日本から中国に移ることを
口に出さないとしても
心の中で予想しているのではないでしょうか。

はたして中国がどんな盟主になるのか、
皆が安心して見ているわけではありなせん。
「国は大きいけれども、気は小さい」
という印象を持っているアジア人も多いことですから、
油断はなりません。
ただ中国人は行きすぎることを反省する気持ちが強く、
中庸を重んずる気風がありますから、
そのへんのところに期待するよりほかありません。
どちらにしても日本と中国の発言権の重さに
変化が起っていることは事実です。


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2002年7月5日(金)

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