第846回
企業が一足先に二重国籍になります

いま中国は世界中に広く門戸をひらいて、
資本や企業の誘致をしています。
高度成長のはじまった頃の日本が、
外国企業に国内市場を占領されるのをおそれて、
外国資本を締め出して、
自分たちだけで企業の近代化をはかろうとしたのと
天と地ほどの違いがあります。

外国資本が入ってくれば、
市場も利益も独占されて
地元産業が育たないと勘違いしがちですが、
地元の人を使って生産しますから、
地元の人はすぐに製造技術を習得します。
また市場を席捲して利益をあげるようになれば、
利益をそっくり自国へ持ち帰って
国の中がすっからかんにされてしまうと
心配する人がおりますが、
実際には利益が見込める限り、
利益を持って帰るどころか、
また再投資をして事業を拡大しますから、
更にお金を持ち込んでくることの方が多いのです。

また何もないところから富をつくり出し、
その富が従業員に分けあたえられ、
更に税金として国家にも納付しますから、
何もなかった頃に比べて格段に富がもたらされます。
資本の所有が誰であろうと、
企業化に成功することは
その土地を豊かにすることなのです。
富の所有が少数者に集中することを嫌って、
国の所有にすることは
共産主義国や社会主義国の試みてきたことですが、
そのために労働意欲が阻害されたり、
機動力が失われてしまえば、
富そのものが消えてしまいますから、
志と違った結果になってしまいます。

共産主義化してその欠点に気づいた中国は
社会主義市場経済を目指して、
国有企業を市場経済化する一方で、外国資本を導入し、
また民間資本の育成にも力を注ぐようになったので、
経済の発展に加速がつくようになりました。
中国では日本企業もそうした外来資本に属しますが、
労働コストの安い分だけ
日本でつくるよりもその半値で物がつくれてしまいます。
そうした進出日本企業は日本企業であると同時に、
日本と競争して勝てるだけの
競争力を持った現地企業でもありますから、
最初から二重国籍を持ったようなものです。
どちらをとるかは自分たちの勝手ですが、
自分たちの都合のよいように考えればよいのです。


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2002年7月4日(木)

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