第857回
野菜も冷凍ケースで売る時代がきます

お知らせばかり続いて恐縮ですが、
実はいま私は成都に来ています。
同行者はプロのスーパー、ハナマサ社長の小野博さんと
仕入れ担当者、それにアジア食品という山東省で
日本に野菜の輸出をしている食品会社の総経理の
上村文生さんご夫妻です。

アジア食品の輸出をしていたホウレン草に
日本で禁じられていた陳腐剤が混入していたとかで、
私の不在中にNHKでも報じられていたそうですが、
上村さんにきいて見ると、
1万2千人も野菜の栽培に従事している農民がいると
そのうちの1人か2人がそういうことをやっただけで、
全体に累を及ぼして大へんなことになると
嘆いていました。
たまたまそういう野菜をクリーンにするクスリを
開発した人がいて、
私がその引き合わせをしているところですが、
いま私たちが一番関心を持っていることは、
冷凍技術の急速な進歩によって、
生鮮野菜を解凍しても
全く味が変わらないですむかどうかということです。

もし解凍しても鮮度や味がおちないことがわかれば、
日本の10分の1の値段でできる中国産の野菜を
冷凍したまま運搬することができるようになります。
日本のスーパーで売る野菜は
肉や魚のように冷凍ケースで売ることが常識になります。
従って水害にあったからとか、
雨がふらなかったからと言って
野菜の値段が3倍にはねあがるようなことはなくなります。
そればかりでなく、
ファッション業界に起ったユニクロ現象と似たようなことが
農産物の業界にも起ることが考えられるようになります。

成都の奥は野菜の宝庫で、日本の10分の1以下の値段で
取引されている大きな青果市場があります。
その取引高が年に150億円にもなるそうですから、
どんなスケールか想像していただけると思います。
いまは上海や東北(旧満州)の瀋陽あたりから
トラックが野菜を積みに来ていますが、
それが東京まで延びることがないとは言えません。
私たちは将来のことを考えて勉強に来ているところです。


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2002年7月15日(月)

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